東陽テクニカは、スウェーデンのスマートアイ(Smart Eye)が開発した非接触式視線計測システム「Smart Eye Pro DXシステム」を発売した(図、ニュースリリース)。カメラで撮影した被験者の映像をリアルタイムで処理して、被験者の頭部の位置や視線の角度などを数値化するもの。クルマのドライバーの自然な状態の頭部運動や視線などを捉えられるので、自動運転や先進運転支援システム(Advanced Driver Assistance System:ADAS)、HMI(Human Machine Interface)の研究に向く。

図:「Smart Eye Pro DXシステム」(出所:東陽テクニカ)
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 同システムは、大きさが縦31×横31×奥行き17mm、質量が20gと小型・軽量で、解像度が2Mピクセルのカメラを搭載。被験者に触れることなく、頭部の位置・角度や視線の角度、まぶたの開度、瞳孔径を数値化する。メガネ形のシステムと異なり装着する必要がないため、被験者が物理的な負担を感じずに、またメガネやコンタクトレンズを装着したまま、自然な状態で計測できる。

 高解像度での撮影によって、被験者の映像が小さくても計測できる。頭部位置の計測範囲は、最大で左右110×上下85cm。一般的な非接触式視線計測システムに比べて計測範囲が広く、実車走行時の被験者の大きな動きにも対応できるとしている。

 カメラを小型化すると同時にケーブルの接続位置を変えられるようにしたため、従来は設置が難しかった狭いスペースでもカメラを設置しやすい。軽量化によってカメラが受ける振動の影響が減ったので、搭載位置がずれて測定精度が低下するのも抑えられる。

 カメラレンズの先端にはハンドパスフィルターが付属していて、同システムが使用する波長850nmの近赤外LED光以外を遮断する。このため、外部光の影響を受けにくく、実車走行時などで明るさの変化が大きい場合でも安定した計測が可能だ。さらに、映像の明るさに基づいてシステムが自動で露光時間を調整する機能を持たせており、セットアップにかかる時間を縮められる。

 1システム当たりカメラを6台まで増設でき、90〜270°の範囲で視線を測れる。視線計測の正確度は±0.5°。取得したデータは、TCP/UDP/テキスト形式で出力できる。オプションでCANにも対応する。