旭化成エレクトロニクス(AKM)は、車載用ヘッドユニットに向けたハイレゾ再生対応のオーディオプロセッサーIC「AK7604VQ」を発売した(ニュースリリース)。ヘッドユニットとは、音源の再生やボリュームの制御などの操作を実行するオーディオ機器のことだ。すでに同社は、車載用ヘッドユニットに向けたオーディオ/音声プロセッサー「AK7738」を製品化しており、多くのカーオーディオに採用されているという。今回発売したAK7604VQは、この同社従来品からサブDSPやモノラル音声処理用A-D変換器などを取り除いた。このため同社は、「エントリークラスのカーオーディオやカーナビに最適なオーディオプロセッサー」と称している。

車載用ヘッドユニットに向けたハイレゾ再生対応のオーディオプロセッサーIC
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 オーディオDSPや、2チャネル入力の24ビットA-D変換器、2チャネル入力の24ビットD-A変換器を3個、2チャネル入力のサンプリングレート変換器(SRC)を4個、デジタル・オーディオ・インターフェース、PLL回路、SPI/I2Cインターフェースなどを1チップに集積した。オーディオDSPのデータ幅は28ビットで、略式浮動小数点演算に対応する。1サンプリング当たり2560ステップ(48kHzサンプリング時)の並列演算が可能だ。マシンサイクルは8.1nsである。プログラムコードの格納に向けた1024ワード×36ビットのRAMを搭載した。このため、必要に応じてプログラミングすることで、サラウンド処理や音響効果、パラメトリックイコライザーなどを実現できる。

 A-D変換器とD-A変換器のサンプリング周波数(fs)はどちらも8k〜96kHz。SN比はA-D変換器が106dB、D-A変換器が108dB。デジタルボリュームを内蔵しており、A-D変換器は−103〜+24dBの範囲で、D-A変換器は−115〜+12dBの範囲において0.5dBステップで設定できる。サンプリングレート変換器は入力と出力ともに8k〜192kHzのサンプリング周波数に対応する。デジタル入力端子は4系統(8チャネル)、デジタル出力端子は3系統(6チャネル)を用意した。データフォーマットは前詰め32ビット、前詰め24ビット、後詰め24ビット、後詰め20ビット、後詰め16ビット、I2S、PCMに対応する。

 パッケージは、実装面積が7mm×7mmの48端子LQFP。動作温度範囲は−40〜+85℃。価格は明らかにしていない。