コンビニエンスストア大手のセブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンの3社は2017年から2019年にかけて、一斉にPOS(販売時点情報管理)レジを全面刷新する。大画面化などにより店員の使い勝手を向上させ、人材難を乗り切ろうとする方向性は3社とも共通だ。一方で、レジのボタン配置や決済対応などには、各社のこだわりがにじむ。大手3社のPOSレジ機能を徹底解剖し、競争の行方を探る。
コンビニ3社 POSレジ競争
出典:日経 xTECH 2018年 3月 5日
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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目次
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ポイントカードだけでは品ぞろえを見誤る、コンビニ客層ボタンの生みの親
コンビニエンスストアのレジの客層ボタンは、1985年ごろにセブン-イレブン・ジャパンが業界で初めて導入し、同業他社にも広がった。客層ボタンの“生みの親”は今回の改廃をどう見ているのか。セブン-イレブン出身で、現在はオピニオン代表取締役を務める碓井誠氏に聞いた。
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コンビニ初の全面タッチ操作、ローソンが10年ぶりにPOSレジ刷新
ローソンは2017年11月からPOS(販売時点情報管理)レジの刷新を始めた。ローソンは他の大手2社とは根本的に構造が異なるフルタッチディスプレー型のレジを採用した。15.6インチの縦長ディスプレーを店員側と顧客側に2面配置した。
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ファミマの新型POSレジ、客層ボタンを廃止した理由
ファミリーマートは2017年7月にPOS(販売時点情報管理)レジの刷新に着手した。全面刷新はセブン-イレブン・ジャパンと同じく、約11年ぶり。旧サークルK・サンクスの店をファミマブランドに変更した店にも新型レジを導入し、2018年8月までに約1万7500店で稼働する。
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セブン-イレブンの新型POSレジ解剖、伝統のボタンでnanacoを補完
セブン-イレブン・ジャパンは2017年10月から「第7次POSレジスター」の導入を進めている。2018年3月末までに全国約2万店、4万5000台の切り替えを終える計画だ。POS(販売時点情報管理)レジの刷新は11年ぶり。投資額は店頭作業用の端末など周辺システムと合わせて、約520億円と巨額だ。