ガートナーが日本企業のCIO(最高情報責任者)を対象に実施した調査によれば、今後5年間で自社に変化をもたらす可能性が最も高いテクノロジは、AI(人工知能)や機械学習を駆使した「高度なアナリティクス」だった(図1)。しかし具体的な取り組みについて、実現に向けたロードマップが描けずに悩む企業も少なくない。アナリティクスでビジネスを変革したいと思う日本企業が必要とされるスキルを身に付けるにはどうするべきか。

図1●今後5年間に向け期待するテクノロジ
出典:ガートナー
[画像のクリックで拡大表示]

テクニカルスキルよりもビジネススキルの方が重要

 高度なアナリティクスとは何かを整理してみよう。ガートナーはアナリティクス手法を4段階で表現している。

 レベル1の「記述的アナリティクス」、レベル2の「診断的アナリティクス」は主に“何が起きているか”を理解するためのものであり、BI(Business Intelligence)ツールが得意としている。高度なアナリティクスとは、その先のレベル3の「予測的アナリティクス」やレベル4の「処方的アナリティクス」のことで、“何が起こるか”“何をすべきか”を知り、意思決定を支援し自動化できるようにするものである(図2)。

図2●4段階のアナリティクス手法
出典:ガートナー
[画像のクリックで拡大表示]

 将来に起こることを予測し、意思決定の支援や自動化を実現するには、データソースの整備がボトルネックになると思われている。だが、多くの企業にとってそれよりも大きな問題は、データを生かせる体制が存在しないことだ。海外の企業では一般的な役職となりつつあるCDO(Chief Data Officer、最高データ責任者)が務まる適任者がいないことも大きい。

 この現状を打破するために求められることは三つある。まず「データを価値の源泉である資産として位置付けること」、次に「データでビジネスの判断ができるようにすること」、最後に「社外に価値を提供できるようビジネスを変革すること」だ。この全てに責任を持つのがCDOであり、配下に関係する人材を集めた「CDOオフィス」である。組織や人の責任範囲が曖昧なままアナリティクスに取り組もうとしている状況は、できる限り早期に変えなくてはならない。

この先は日経 xTECH Active会員の登録が必要です

日経xTECH Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。