「IoT決済とは何か。どういったサービスなのか」――。2017年2月28日に開催された「Nikkei FinTech Conference 2017」に、みずほフィナンシャルグループのシニアデジタルストラテジストである大久保 光伸氏、ソラコム執行役員プリンシパルソフトウェアエンジニアの片山 暁雄氏が登壇。IoT通信プラットフォームを活用した新たな決済システムについて解説した。モデレーターは日経FinTechの岡部が務めた。

ソラコム執行役員プリンシパルソフトウェアエンジニアの片山 暁雄氏(右)と、みずほフィナンシャルグループのシニアデジタルストラテジスト大久保 光伸氏
(撮影:加藤 康、以下同じ)
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 まずはソラコムの片山氏が、「当社はそもそも、金融系のスタートアップではない」と、自社の取り組みについて説明。ソラコムは、Amazon Web Sevice(AWS)のエバンジェリストで、アマゾンデータサービスジャパンの技術本部長だった玉川 憲氏が、2014年に創業したスタートアップ。「社員数はグローバルを含めて35名ほどで、現在、企業のビジネス基盤となるIoT向け通信プラットフォームである『SORACOM』を手がけている」(片山氏)。

 片山氏はこれまでのインターネットについて、「主に個人の情報をつなぐ」仕組みだったと指摘。それがIoT時代になると「デバイス、つまりモノがネットワークにつながってくる」と違いを説明する。だからこそ「セキュリティが非常に重要になる」と述べた。

 「個人の認証」や「人の認証」であれば、例えばスマートフォンでIDやパスワードを入力するといった仕組みで一定のセキュリティを確保できる。ところが、「これがモノになるといくつかの課題が出てくる。高いセキュリティを担保したIoTでの通信を提供するのが我々のミッションだ」(片山氏)。

SIMカードの認証機能を活用

 具体的には、IoTでつながるモノから直接にクラウドまで、専用線でセキュアにつながるようなレベルの安全性を実現したプラットフォームの提供だ。「スマートフォンのSIMカードでの認証機能を使い、無線の“専用線”でクラウドまでつながる環境を安価に構築する。しかも、回線をAPIで操作できるので、不正利用があった場合にはAPIで回線を止めることも可能だ」(片山氏)という。

 片山氏は、「暗号化されたデータを、セキュアな回線でつなげる仕組みは、IoTだけでなく決済でも使えるのではないかと考えた」とIoT決済に取り組む背景に言及。片山氏は「現在、主にIoTの用途で5000社以上の企業にSORACOMを使っていただいているが、今後は金融の領域でもこれから多く使っていただきたい」と語った。

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