クラウド市場が年々成長を続ける中、世界的に大きなシェアを持つハイパースケールクラウド事業者と、それ追いかけるクラウド事業者との差が徐々に広がっている。クラウドサービスを利用するユーザー企業は、両者の最新動向を見ながら、自社で利用するクラウドを検討しなくてはならない。

AWSは単独で3分の1のシェア

 調査会社の米シナジーリサーチグループは2019年5月6日、2019年第1四半期のクラウドインフラ市場(IaaS、PaaS、ホステッドプライベートクラウドサービスを含む)に関わる調査結果を発表した。「同市場は2018年第1四半期に比べて42%成長し、市場規模は210億ドルを超えた。2019年度全体では、同市場が750億ドルに達する」と予測している。

米クラウド事業者のマーケットシェアと成長率
シナジーリサーチグループのリリース(https://www.srgresearch.com/articles/chasing-pack-gain-market-share-q1-amazon-maintains-clear-lead)から引用
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 最大のシェアを誇るのが米AWS(アマゾン ウェブ サービス)で、市場シェアの約3分の1を占めているという。これに続くのが米マイクロソフト、米グーグル、米IBMそして中国アリババであり、この5社だけでパブリッククラウドインフラ市場の4分の3を占めているという。本稿ではこの5社を「ハイパースケールクラウド事業者」と呼ぶ。

 2019年第1四半期は、マイクロソフトとグーグル、アリババと中国のテンセントの4社が、前年に比べて70%以上の高い成長を遂げた。一方でシェア4位のIBMのほかセールスフォース・ドットコム、オラクル、ラックスペースは高いシェアを維持したものの、成長率は低い数値にとどまったという。

 シナジーリサーチグループは、これら上位クラウドサービス事業者による市場支配が進むと予測している。ただし上に示したように、事業者ごとのシェアや成長率などはその戦略に応じて変動する。サービスを利用する企業としては、事業者の動向に目を光らせておくべきだろう。

ヴイエムウェアが打ち出したクラウド戦略とは

 ハイパースケールクラウド事業者が支配力を高めつつある中、国内外でクラウドビジネスを展開するそれ以外の事業者は、難しい判断を迫られている。競合として戦いを挑む事業者もいれば、パートナーとなってWin-Winの関係を作るなどの方策を模索する事業者もいる。

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