紙の使用を削減すべく書類や資料の電子化を進めている企業は多いが、外出先や出張先で紙ベースの書類を手にする機会はまだまだ多い。入手した書類を急ぎメールやクラウド経由で送信しなければならない場合、頭を悩ませるのが電子化の手段だ。コンビニに行けば、マルチコピー機のスキャン機能を使ってUSBメモリーに保存できるが、現場を離れられない場合や近くにコンビニがない場所ではそれも難しい。

 そこで便利なのが、小型軽量のモバイルスキャナーを利用することだ。数枚~十数枚程度の文書スキャンならば十分な速度や使い勝手を持っており、スキャンの品質もオフィスの据え置き型並みに高い。500ミリリットルのペットボトルよりも軽い機種も登場し、ビジネスバッグに入れて持ち歩くのも苦ではない。2万円台前半の価格で入手できるものもあり、個人でも購入しやすい。

 利便性も向上している。近ごろはバッテリー駆動が可能なタイプが主流となり、電源が確保できない外出先でも利用できる。また、USBに加えてWi-Fiで接続できる機種も増え、完全にワイヤレスで使える使い勝手の良さも評価できる。スマホやタブレットで利用できる機種もあり、パソコンがない状況でも電子化が可能になっている。スキャンしたデータを直接クラウドストレージに保存することで、メール送信の手間すら省いた機種もある。

最新のモバイルスキャナーは、据え置き型並みの速度やクオリティーを備えつつ、Wi-Fi接続やバッテリー駆動などの利便性も兼ね備えている
(撮影:磯 修)
[画像のクリックで拡大表示]

機能や装備、予算によって複数の製品から選べる

 ここではモバイルスキャナーの例として、実績あるPFUの「ScanSnap iX100」、2016年11月発売予定のセイコーエプソンの「DS-360W」と「DS-310」を取り上げる。各機種の主な装備や仕様、価格は以下の通り。読み取り速度や自動両面スキャンの対応、バッテリー駆動やWi-Fi接続ができるかなど、機種によって装備や機能が異なっている。

機種名ScanSnap iX100
給紙方法手差し
読み取り速度
(カラー200dpi時)
11枚/分
自動両面スキャン×
バッテリー駆動
Wi-Fi接続
専用ケース別売(「ScanSnap iX100ソフトケース」、2700円)
サイズ、重量273mm(W)×47.5mm(D)×36mm(H)、約400g
実売価格2万2000円
発売日販売中
PFUの「ScanSnap iX100」。余計な装飾を省いた箱形デザインはスマートなうえ、凹凸がほとんどないので持ち運びしやすい。別売で専用のソフトケース(2700円)も用意する
(出所:PFU)
[画像のクリックで拡大表示]
機種名DS-360W
給紙方法ADF
読み取り速度
(カラー200dpi時)
25枚/分
自動両面スキャン
バッテリー駆動
Wi-Fi接続
専用ケース×
サイズ、重量288(W)×88.5(D)×67(H)mm、約1.3kg
実売価格4万円
発売日2016年11月
セイコーエプソンの「DS-360W」。ScanSnap iX100よりもひとまわり以上大きく重いが、自動両面スキャンや25枚/分の高速スキャンに対応し、ADFも搭載するなど、据え置き型並みの性能を誇る
(出所:セイコーエプソン)
[画像のクリックで拡大表示]
機種名DS-310
給紙方法ADF
読み取り速度
(カラー200dpi時)
25枚/分
自動両面スキャン
バッテリー駆動×
Wi-Fi接続×
専用ケース×
サイズ、重量288(W)×88.5(D)×51(H)mm、約1.1kg
実売価格3万円
発売日2016年11月
セイコーエプソンの「DS-310」。DS-360Wの下位モデルで、バッテリー駆動やWi-Fi接続などを省略して小型化と低価格化を図った。ADFや自動両面スキャン、25枚/分の高速スキャンなど、基本性能はDS-360Wと同等だ
(出所:セイコーエプソン)
[画像のクリックで拡大表示]

次ページ以降は日経 xTECH Active会員(無料)の方のみお読みいただけます。