※この記事は日経NETWORK 2012年9月号の特集記事です。分解対象の機種の一部は古くなっていますが、今でも役立つ内容だと判断し、掲載しました。

 今回は10ポート以上のボックス型製品を取り上げる。このクラスの製品は、主に企業向けとなる。

 企業向けのイーサネットスイッチには、フレーム内の宛先MACアドレスだけを見て転送する「レイヤー2スイッチ」(L2スイッチ)と、フレームに格納されているIPパケットに着目して転送処理を実施する「レイヤー3スイッチ」(L3スイッチ)がある。ちなみに、前述のインテリジェントスイッチは、主にL2スイッチにインテリジェント機能を搭載したものを指す。

ファンレスを実現する設計の工夫

 アラクサラネットワークスの「AX2530S-24T」は、企業向けL2スイッチだ(写真1-3)。インテリジェントスイッチに必要な機能を実現するため、単体のCPUが基板上にある。

写真1-3●レイヤー2スイッチ「AX2530S-24T」の分解写真
アラクサラネットワークスのレイヤー2スイッチ。1000BASE-Tを24ポート、1000BASE-Xを4ポート備える。ファンレスを特徴としている。
[画像のクリックで拡大表示]

 前回取り上げた小型スイッチと異なり、スイッチチップにPHY機能が内蔵されておらず、単体のPHYチップが3個配置されている。24ポート分のPHYをスイッチチップに統合するとチップ面積が大きくなり、発熱やコストの面で問題が出てくるからだ。

 それでも、個々のチップの発熱量は以前よりかなり減っているため、この製品のような28ポートのギガスイッチでも、ファンレスで設計することが可能となった。ただし、放熱効率を向上する工夫も併せて必要となる。例えば、ヒートシンクの放熱フィン(上方に伸びる突起状のもの)を長くしたり、きょう体外部からの空気対流がチップに均等に当たるように、スイッチチップをPHYチップの間に配置したりしたという。

次ページ以降は日経 xTECH Active会員(無料)の方のみお読みいただけます。