IPv4とIPv6には互換性がない。それぞれが全く別のヘッダーを持ち、通信のプロトコルも異なる。ネットワークでIPv4とIPv6を混在して使うには、両者の仕組みの違いを理解しておくことが必要だ。そこで第2回の今回は、IPv6による通信の基本を解説する。

16ビットずつコロンで区切る

 まずはIPv6アドレスの表記方法を確認しておこう(図2-1)。IPv4では32ビットのアドレスを8ビットずつ「.」(ピリオド)で区切って10進数で表記する。一方IPv6では、128ビットアドレスを16ビットずつ「:」(コロン)で区切って16進数で表記する。「0」が続くアドレスは省略表記可能で、「/」に続く値で「プレフィックス」の長さを表す。

図2-1●IPv6のアドレス表記
IPv4では32ビットのアドレスを8ビットずつピリオドで四つに区切り10進数で表記するのに対して、IPv6では128ビットを16ビットずつコロンで八つに区切り、16進数で表記する。「0」が続くときは省略して表記できる。
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 プレフィックスは、IPv6アドレスのうち端末が所属するネットワークを表す範囲だ。IPv4アドレスにおける「ネットワーク部」に当たる。IPv4では「/」の後ろの値を「サブネットマスク」と呼び、ネットワーク部の範囲を表す。

 IPv4と同様、特定用途のアドレスも定義されている。その一部を抜粋したのが表2-1だ。IPv6アドレスは文字列にすると非常に長く、パッと見ではそのアドレスがいったい何なのかわかりにくい。表のアドレスを覚えておけば判別しやすいだろう。例えば、グローバルユニキャストアドレスは「2000::/3」で始まる文字列と認識しておくとよい。インターネット上で一意に識別できるアドレスで、IPv4のグローバルアドレスに相当する。

表2-1●様々なIPv6アドレス
IPv4におけるグローバルアドレスやプライベートアドレスに相当するアドレスなどが定義されている。
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 「fe80::/10」で始まるのは、リンクローカルユニキャストアドレスで、同一ネットワーク内の通信で使える。IPv4のプライベートアドレスに相当する。「ff00::/8」で始まるマルチキャストアドレスは、特定の複数ホストに同報するときに用いるアドレスである。

▼ユニキャストアドレス
ユニキャストアドレスは、1対1の通信で利用するアドレス。

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