マチュー・ハノーズ(Mathieu Hannouz)氏は、Adobe Marketing Cloudのファミリー製品のクロスチャネルキャンペーン管理ソリューション「Adobe Campaign」のマーケティング責任者。2006年に仏ネオレーン(Neolane)に入社以来、2013年に同社が米アドビ システムズに買収された後も、一貫して顧客のブランド価値の向上とマーケティングキャンペーンの効率化に取り組んできた。

 ハノーズ氏に、Adobe Campaign(旧Neolane)のアドビ社内での位置付けや、複数のサービスを統合してきた同社のプラットフォーム戦略、そしてBtoB企業で最近話題となっているABM(Account Based Marketing)についてのアドビの考え方を聞いた。

(聞き手は松本 敏明=ITproマーケティング、
記事構成は冨永 裕子=ITアナリスト)


米アドビシステムズCross-Channel Communicationsシニアエバンジェリストのマチュー・ハノーズ氏
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Neolaneからアドビファミリーの一員になったことによる変化

 まずネオレーン時代を知るハノーズ氏に、同社がアドビに買収された後に変わった点を聞いてみた。

 その答えは「内部的には非常に大きく変わったが、外部的にはそれほどでもなかった」(ハノーズ氏)というものだった。フランスの会社だったネオレーンは、アドビのビジネスプロセスに合わせる必要があり、「アドビのビジョンを理解し、同社の製品ロードマップに即して新機能をリリースしていくことを求められた」(ハノーズ氏)という。

 その一方で、ユーザー企業が見込み客を発見し、育て、エンゲージメントを高めるという、ライフサイクルプロセスを支援するミッションそのものは変わらなかったという。ハノーズ氏は、「旧Neolane製品の競争優位性は、Authenticated Customers(自身のプロフィールなどを明らかにしてくれた既知の顧客、既存顧客)とのOne-to-Oneコミュニケーションに優れた基盤にあった」と強調する。

 その一方でNeolaneは、既存顧客になる前のAnonymous Customers(匿名顧客)にアプローチする機能をサポートしていなかった。 BtoBとBtoCに限らず、これからの顧客になり得る匿名顧客を明確にすることは、Neolaneだけでは困難であった。

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