前回に引き続き、GE Healthcareの飯室 淳史さんのインタビューを基に話をまとめました。飯室さんはGE Healthcareで、Life Sciences部門のGlobal Digital/Web Leaderを務めています。GE HealthcareのWebサイトは、http://proteins.gelifesciences.com/です。

 GE Healthcareは、マーケティングオートメーション(MA)ツールを積極的に活用していることでも有名で、飯室さん自身も様々な場所で自信の取り組みについて講演しています。今回はせっかくの機会なので、飯室さんに直接MAツールの活用を聞いてみました。

MAツールの導入と、そのシンプルなルール

GE Healthcare Life Sciences部門のGlobal Digital/Web Leader 飯室 淳史氏
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 まず飯室さんが口にしたのは、リード(見込み顧客)の獲得とは違う視点の話でした。「B2Bの顧客のサイト訪問は、製品名をサイト外やサイト内の検索窓に入力して検索することが非常に多くあります。このため検索エンジン最適化によって、サイトの目標である売り上げへの貢献は伸びます」。

 ところが、GE Healthcareが本当に知りたかったことは、さらにその改善目標をどう設定すればよいかでした。「そのために、MAツールを使って目標数を最適に設計しようとしたのです」と飯室さんは言います。

 私は最初、この話を理解できませんでした。飯室さんがMAツールを使って知りたかったのは、サイトの最大売上金額(または件数)だったのです。

 私たちはサイトを改良して、「今までよりも売り上げが1.2倍に増えました」などと説明しています。しかし、実際には100倍にできる可能性があるなら、この1.2倍という数値は全く効果が上がっていないことになります。飯室さんは、このような視点の下、Webサイトの最大価値をMAツールで導けないかと考えたのです。

 一般的なMAツールの活用目的は、サイトの訪問者から優良な見込み顧客を発掘することです。Webサイト上の行動履歴やオフラインの営業活動に対する顧客の振る舞いをスコア化し、それぞれの顧客のスコアに合わせてWebサイトやeメールなどをカスタマイズして、顧客の購買意向を高めていきます。

 そして、ある一定以上のスコアやステージになったところで、営業部門にそのリストを渡します。こうして営業部門の案件化を手助けするという活用法が一般的ではないでしょうか。

 もちろんGE Healthcareでは、この基本的な使い方にも取り組んでいます。しかしそれ以上にMAツールで解決しようとしたのが、Webサイトの最大ビジネス貢献価値の検証だったのです。確かにこれが理解できる、または概算でも理解できれば、Webサイトへの投資や取り組みをもっと明確にできるでしょう。

 さらに、MAツールでの苦労も少し聞き出しました。「まず従業員のマインドセットの変更は大変でした」。この話は、いろいろなところで聞く話でした。こうした課題がGE Healthcareにもあったと聞いて安心する一方で、やはり営業との協力関係が重要なことも再確認しました。

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