最近、AI(人工知能)という言葉は一般用語になりました。「AIが仕事を奪う」などとショッキングなタイトルの記事も目にすることがあります。ではAIはB2Bマーケティングにはどのような影響を及ぼすのでしょう?

 そもそもAIは、私たちの味方なのでしょうか。私たちからマーケティングの仕事を奪い取る敵なのでしょうか。今回はそんなテーマで考えてみました。

コカ・コーラはAIで何を開発したのか

 B2Bの前に、まずB2Cから話をします。AIをB2Cのマーケティングに活用した事例を、米国で2018年3月にあった「SXSW(サウスバイサウスウエスト)」というカンファレンスで目撃しました。米国で販売しているダイエット・コークの味を、自動販売機が得た購入データを使って変更するというものです。

 米国のダイエット・コークは、日本と異なり複数の味を選べます。オリジナルのコーラ味のほか、チェリーやオレンジなどがあります。

 多くの味をラインアップする理由は、B2Cマーケティングで重要な「お店での陳列」を意識しているためです。味が複数あれば、店頭の陳列棚でダイエット・コークが占有するスペースを広げられます。

 ドラッグストアーでダイエット・コーク専用の冷蔵ケースを置いてもらうことも可能でしょう。店頭での露出を増やすために、一つのブランドが複数の種類をラインアップしているわけです。

 ただし複数の味を出したことで、ダイエット・コークの売り上げが種類の数に比例して上がったという成果は得難いのです。ダイエット・コークが3種類増えたら、売り上げも3倍になるとよいかもしれません。しかし味の種類が増えたことだけでダイエット・コークを飲みたい人が伸びることはありません。

 その結果、店の経営者は売れ行きが悪い味を店頭陳列から外そうとします。コカ・コーラは棚から外される前に新しい味の製品を出し、陳列棚の占有スペースを維持しようとしています。そのためには速い周期で味を入れ替えたい。そこにAIを活用するのです。

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