一般的な金属とは異なる特性を持つ「等方性黒鉛」。 生産現場や自動車、調理器具など様々な分野で活用されるが、その認知度は低い。 東洋炭素は、メルマガを駆使して認知度を高め、セミナーへの集客に成功した。

 大阪に本社を置く東洋炭素は、特殊炭素製品などの製造を手がける。主力製品は「等方性黒鉛」で、2015年度の連結売上高約355億円の半分を占める。同社は、これまで「既存顧客の深耕」で成長してきた。今後は「新規顧客の開拓」も強化し、さらなる成長を目指している。

素材メーカーだが素材のまま出荷するのではなく、顧客の要望に合わせて加工して出荷している
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 新規顧客の獲得で加速しているのが、商業展示会への出展だ。「以前は年2~3回ほどだったが、最近は年7~8回ほど出展している」(グローバル営業本部の中村領太氏)。商業展示会で新規顧客となる可能性の高い企業の担当者の名刺を収集する。その名刺を、2014年11月に導入したマーケライズのマーケティングオートメーションサービス「マーケライズクラウド(MRC)」に登録。リードを管理して見込みのありそうな顧客に働きかけている。

デジタルマーケティングを推進するメンバー。右から、グローバル営業本部の中村領太氏、管理本部総務法務部総務課の堂本浩子主任、グローバル営業本部の山田祥史担当部長
写真撮影:武壮 隆志
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 東洋炭素が生産する等方性黒鉛は、金属にはない様々な特性を持つ一方、金属と同じように産業機械や医療機器、調理器具などにも使われている。ところが、こうした特性や用途などを理解していないと、採用の検討すらしてもらえない。

 このため、従来は既存顧客の深耕に力を入れてきた(図1)。例えば、いま取引のある部門の担当者に協力してもらい、先方の会議室などを借りて講演会や展示会を開催する方法だ。客先で開催すると、まだ取引のない他部門の担当者にも参加してもらいやすい。参加した他部門の担当者と接触し、取引拡大を狙う。既存顧客に他企業の担当者を紹介してもらうことも多い。

図1●東洋炭素は「セミナー商談」で新たな取引先の開拓を始めた
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 だが、客先の会議室で講演会や展示会を開催するには、先方の協力が不可欠で、簡単には開催できない。既存顧客に紹介してもらう方法も、個別に訪問するため効率がいいとはいえなかった。

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