ソニーのパソコン事業部門を母体に、2014年7月に営業を開始したVAIO株式会社。2016年5月期決算から2期連続の黒字を達成し、2017年5月にはセールスフォース・ドットコムのSFA(営業支援システム)とマルケトのMA(マーケティングオートメーション)を導入した。BtoBビジネスの拡大を進めてきたVAIOがMAを導入した狙いはどこにあるのか。

 VAIOは、設立当初から法人向けを重視することを強調していた。ソニー時代のコンシューマーブランドの印象が強いかもしれないが、2017年秋現在で「ビジネス用途でVAIOを使うユーザーが7割となっている」(執行役員の花里隆志氏)。

 そのVAIOがSFAとMAを導入したのは、設立後3年弱が経過した2017年5月のこと。それまでのマーケティング/営業活動は電話と訪問が中心だったが、花里氏は「事業拡大のために、効率化を求められた。MAを導入して良質なリードを増やすという、次なるフェーズに進むことになった」と背景を語る。

VAIO 執行役員の花里隆志氏
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営業同行で製品改善とナーチャリング

 VAIOが法人営業部門を設立したのは、会社設立後1年が経過した2015年7月。当初は既存顧客を抱える販売店との役割分担もあって、電話による新規顧客の開拓に力を入れていた。

 具体的には、業種や過去のやり取りからVAIOに高い関心を持っていそうな企業をリストアップして電話をかける“人海戦術”だった。メーカー営業として、VAIOの認知を高めていく活動が中心だった。

 関心が高そうな企業には、販売店の担当者に同行するなどして訪問する。その目的は二つ。「お客様の意見を聞いて製品にフィードバックしていくことと、製品の良さを伝え購入の確度を高める『人的ナーチャリング』をすることだ」(花里氏)。

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