企業向けにSaaS(Software as a Service)型のファイル共有サービスを提供する米Boxは、既存顧客との長期的な関係を収益向上に役立てる「カスタマーサクセス」を前提に事業を展開している。ユーザーが利用した対価を支払う「サブスクリプションモデル」の増加に伴って浸透し始めているカスタマーサクセスについて、グローバルのカスタマーサクセスを担当するクリス・コーラー氏(Customer Success VP)に話を聞いた。

米Box Customer Success VPのクリス・コーラー氏
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「サポートからコンサルティングに進化したい」

 日本でも耳にする機会が増えてきたカスタマーサクセスという言葉は、製品やサービスの提供手法が売り切り(パーペチュアルモデル)から、サブスクリプションモデルへ移行するのに伴って広がり始めている。「カスタマーサクセスは米国でもこの3年で急速に伸びている」と話すコーラー氏は、その背景をこう分析する。

  • サブスクリプション型の製品やサービスが広がり、それを企業内に展開する手法が洗練されてきたこと
  • 企業内で使うソフトウエアでも、私的に使うアプリケーションと同じような使い心地や満足感を得たいと考えるユーザーが増えてきたこと
  • 「顧客中心」の取り組みが、売上増や利益拡大のために重要と認識する企業が増えてきたこと

 ただし、「カスタマーサクセス」という言葉については企業ごとに微妙に定義が異なる。

 Boxの定義は、「Manage long term health, with the goal of driving digital transformation and delivering continuous value to the customer(顧客のデジタルトランスフォーメーションを推進し、継続的な価値を提供を目的とした、長期的な健康管理)」であるという。顧客がデジタルトランスフォーメーションを推進している中で、その顧客のメンバーと継続的な価値を提供し、顧客にとって「信頼できるアドバイザー」になろうとするものだ。

 Boxはクラウド型のファイル共有サービスを提供する。類似するサービスがある中で企業向けに絞り、管理機能やセキュリティ機能を強化してきた。「顧客企業の中の体験(エクスペリエンス)を高め、デジタルにかかわる業務プロセスを効率化していきたい」(コーラー氏)。

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