RPA(Robotic Process Automation)を活用した業務自動化への取り組みが、大企業のみならず、中堅・中小企業でも関心を集めている。しかし、適用を誤ると、「多額の費用をかけてRPAを導入したが、自動化できた業務はごく一部だった」という結果になりかねない。そうならないための留意点を、最新の調査データを見ながら探っていくことにしよう。

「RPA」はこれまでの手段と何が違う?

 会計、販売、人事、給与などの業務システムは、企業活動に不可欠な要素である。しかしながら、これらの業務システムの周辺には、「ヒトによる手作業」が残る業務場面も少なくない。以下にいくつか具体例を挙げる。

 こうした「ヒトによる手作業」を自動化する手段として、注目を集めているのが「RPA(Robotic Process Automation)」である。従来も、Excelのマクロ機能のように、特定のアプリケーション内に限定された自動化の手段はあった。また、外部システムと連携する手段(APIやファイル入出力など)を備えたアプリケーション間であれば、比較的簡易なプログラミングによって自動的にデータ連携させることも可能だった。

 だが、「Webサイトで競合他社の商品価格を検索し、自社より安価な値段の商品名をコピーして一覧を作成する」といった、「ヒトが画面を見て操作する作業」を、Excelのマクロ機能やAPI/ファイルによるデータ連携だけで自動化することは難しい。そのため、数多くの業務システムを導入していても、上に挙げたような「ヒトによる手作業」がなかなか減らなかったわけだ。

ヒトによる操作内容を記録して再現

 ただし、ヒトが操作する場合でも、データを「検索する」「コピーする」といった作業そのものを担っているのはコンピュータに他ならない。この、ヒトによる操作内容を記録し、それを再現することができれば、下記のような作業の自動化も可能になるはずだ。

  1. 競合他社のリストを用意しておく
  2. Webサイトで競合他社の商品価格を検索し、自社より安価な値段の商品名をコピーして一覧を作成するという操作をヒトが1回実行する
  3. 2の操作を記録する
  4. 1のリストに沿って、記録した操作を繰り返す

 これが現在主流となっているRPAによる自動化の基本的な考え方である。

 ヒトによる操作内容を記録して再現する方法には「ヒトが操作した入力箇所の座標を記録し、同じ場所への入力を再現する」「操作画面の論理的な構造(HTMLのタグ構造など)を解析して、同じ場所への入力を再現する」など、いくつかの異なるアプローチがあるが、いずれにしても、このように「ヒトによる手作業」を自動化できる点が、従来のデータ加工/連携とRPAとの大きな違いと言える。

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