IT分野で人材不足が叫ばれるようになって久しい。人材不足は、一見、華やかなIT系ベンチャーでも問題になっている。人材不足を解消するには、採用に加えて社員の教育・育成にも力を入れていく必要がある。IT系ベンチャーのSpeeeでエンジニアマネジメントとエンジニア採用の責任者を務める是澤太志氏に、既存エンジニアの開発能力を高めるための育成方法や新しい新人研修の試みなどを聞いた。

(聞き手は大森 敏行=日経NETWORK

最近、サービスのシステムを一新したと聞いたが。

エンジニアマネジメントとエンジニア採用の責任者を務める是澤太志氏
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 ほぼ全面的にRuby on Rails(以下、Rails)に移行した。当社は2015年までは事業部ごとに開発言語がJavaとPHPに分かれていた。このため、他の事業部に異動する障壁が高く、言語を統一して人材の流動性を高める必要があった。

 2015年に全社的に開発/技術に注力していく方針が決定。これを好機にシステムを全面的にRailsに移行することになった。Rubyを知っている社員はほとんどいなかったが、若い社員には「PHPやJavaよりもRubyを書きたい」という意見が多かった。

 Rails採用の大きな理由は、Rubyはエコシステムがしっかりしている点だ。ライブラリのメンテナンスが比較的良好で、コミュニティにも信頼感がある。Railsを使えばサービスをスピーディーに開発できるというメリットもある。

 当社の開発部顧問をお願いしているビットジャーニー 代表取締役の井原正博氏は、元クックパッドで技術部長を務めていた。クックパッドのRubyの開発体制を作った人であり、彼にサポートしてもらえるということも大きかった。

どれくらいの期間で移行したのか。

 2015年6月から1年間でサービスをRailsで作り直した。今は8~9割のサービスがRailsで動いている。ただし、広告系のシステムには、性能やアーキテクチャの面からGoやScalaを採用している。広告配信エンジンはGo、分析してロジックを作る部分はScalaだ。Railsを中心にしながら、適材適所で開発言語を選んでいく方針にしている。

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