ビジネスチャットツールを開発・提供するトークノート(東京・港)が人材の配置やパフォーマンス管理に役立つサービスとして売り込みを強めている。メッセージをやり取りする傾向を人工知能(AI)で分析。仕事への意欲を推測して人材施策に生かす。強化点の1つが誕生日メッセージを簡単に送れるようにする機能。「何気ない日常のやり取りが、組織をポジティブにもネガティブにもする」。同社の小池温男社長は忙しさにかまけておろそかになりがちな社内コミュニケーションをアプリで支援することで、ITによる人材活用支援「HRテック」としてビジネスチャット活用を広げる。

(聞き手は玉置 亮太=日経コンピュータ


トークノートの特徴と導入実績を教えてください。

 消費者向けのチャットツールのような手軽さで企業内や組織内のメンバー同士でコミュニケーションするためのツールだ。個人同士でやり取りするメッセージ、複数のメンバー間でメッセージを共有するグループ、仕事の依頼や期限を管理するタスクが主な機能。消費者向けチャットツールと同じく、感情表現を表すスタンプを送ったりファイルを添付したりすることもできる。

トークノートの小池温男社長
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 有料版の導入企業数は約1000社で、従業員が500人未満の小規模な企業や組織が導入している。飲食業や美容サロン、不動産といった多店舗を展開する企業、教育機関や医療機関などだ。

対話や情報共有を円滑にするビジネスチャットが組織の人材活用支援になぜ役立つのですか。

 メッセージのやり取りや利用状況のデータを分析することで、従業員の仕事への意欲や健康状態の把握につなげられるからだ。当社はAIを使ってビジネスチャットの利用データを分析し、従業員の仕事のリズムや仕事をしている時間帯、従業員同士のコミュニケーションの状況を可視化する機能を提供している。人事担当者やマネジャーは従業員の異変にいち早く気付いて改善策を考えたり本人と面談したりといった手を打てる。

 分析するデータは投稿したメッセージの数や他者のメッセージへ追加するコメントの数、ログインしている時間帯など。これらのデータを基に会社に対する興味や仕事への積極性、仕事のリズムなどを利用者ごとに算出する。会社に対する興味が下がっていれば離職の恐れが高いとみなせる。メッセージの数が著しく減った利用者は仕事への積極性が下がっているのかもしれない。こうした変化を検知したら人事担当者やマネジャーに知らせる。

ビジネスチャットを人材活用支援に生かそうと考えた理由を教えてください。

 私自身のビジネス経験が大きい。2010年に当社を設立する前、私は飲食店を経営していた。店舗運営で最も気を遣ったのが店舗スタッフをはじめとする従業員の人材管理だった。店舗スタッフがいきいきと働いていない店に客は集まらないからだ。

 誰と誰がよく話をしているのか、上司と部下の関係は良好か、従業員が仕事ぶりを認めてもらい成長を実感できているか。組織の人間関係にまつわる課題解決をテクノロジーで支援する。従業員の満足度が高い組織でなければ顧客満足度を高めることなどできない。飲食店でも他の業種の企業でも同じだ。

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