社内にファイルサーバーを設置する代わりに、クラウド上にファイルを保管するオンラインストレージサービスを利用する企業が増えている。ファイルサーバーの運用負荷を軽減できることに加え、外部の取引先と大容量のファイルをやり取りしやすい、といった利便性が支持されている。

 オンラインストレージを利用するうえで気になるのは、安全性と利便性。法人向けをうたうオンラインストレージサービスでは、それらをどのように実現しているのだろうか。今回は、オンラインストレージの中でも、外部の取引先などへのファイル転送用途に主眼を置いたサービスを主にとりあげる。

乱立するファイルサーバーに悩むIT部門

 部署や拠点ごとに設置されたファイルサーバーの管理に悩む企業は少なくない。容量が不足するたびにディスクを追加しなければならず、コストも手間もかかるうえに、あちこちに乱立することで運用効率も大きく低下する。

 また多くの企業が、情報漏えいを防ぐため、外部からのファイルサーバーへのアクセスを禁じている。現場のユーザーにとっては使い勝手が悪いため、勝手に社内文書をDropboxやEvernoteなどの個人向けオンラインストレージに保管してしまういわゆる「シャドーIT」問題も顕在化している。

 こうした課題を解決する手段の一つとして関心を集めているのが企業向けオンラインストレージだ。クラウド上のディスク領域を利用するので、拠点ごとにファイルサーバーを設置する必要はないし、オンラインストレージ事業者に連絡すれば、即時ないしは数日中に容量を追加できる。アクセス可能なユーザーや端末をきめ細かく設定できる機能を提供するなど、セキュリティにも配慮している(図1)。

図1●オンラインストレージサービスの概要
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 他の拠点や取引先など、外部への大容量ファイル転送に向くものもある。オンラインストレージに保存したファイルへのアクセス権を、外部の指定したユーザーに割り当てたり、ローカルにあるファイルをオンラインストレージ経由で同様に送信できるなど、大容量ファイルをやり取りしやすくしている。

 規定の容量を超えるファイルを添付したメールの受信や、個人向けのファイル転送サービスの利用を禁止している企業などとの間で、大容量ファイルをやり取りするのに使われることが多い。

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