クラウドサービスには、「初期投資コストを抑え、オンデマンドで必要な時にすぐ使える」というメリットがある。同様にクラウドストレージは、ギガバイト単価で捉えるとオンプレミスのストレージよりも安価に使えるという見方ができる。しかし、いまだにクラウドストレージは、インターネットを通じたサービスなど「クラウド上で展開されるアプリケーションで使われるもの」というイメージが強く、企業にとっては遠い存在として考えられている節がある。しかし技術の進化にともなって、最近は遠いとは言えなくなってきている。

 最終回となる今回は、クラウドストレージの活用方法について最新のストレージ技術を交えて紹介する。

クラウドストレージをオンプレのストレージとして使う

 連載第17回で触れたように、オブジェクトストレージがベースとなっているクラウドストレージを使うには、HTTPによるアクセスと何らかのアプリケーションが必要となる。このままでは、クラウドストレージをオンプレミスの環境で一般的なストレージのように使うことは難しい。そこで登場したのが、「クラウドゲートウエイ」と呼ばれる製品だ。クラウドゲートウエイは、オンプレミスのシステムとクラウドストレージを接続するソフトウエア製品である。

 仕組みはシンプルだ。オンプレミス環境にクラウドゲートウエイを配置する。そこにクラウドストレージサービスのアカウントを登録し、インターネットを通じてクラウドストレージに接続する。クラウドゲートウエイはNFSやiSCSI等の標準的な接続プロトコルをサポートしており、オンプレミスの社内ネットワークに接続することで、一般的なストレージのように見せかけることができる(図1)。

図1●クラウドゲートウエイの構成例
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 クラウドゲートウエイに書き込まれたデータは、すべてクラウドストレージ側へ送られて保管される。書き込んだデータを読み込む場合は、クラウドストレージ側にあるデータが読み出される。当然ながら、インターネットを介したアクセスであるため高い性能は求められない。しかし、クラウドゲートウエイ製品のなかには、内部にデータの一次保管場所を持たせて、それをキャッシュとして動作させることにより、読み書きの性能をなるべく低下させない仕組みを備えているものもある。

 なお、クラウドストレージとの接続はインターネット経由となるが、通信の暗号化やネットワーク帯域の課題を解消するデータ圧縮、ネットワーク帯域制御など、安全かつ効率的に使用できる機能を備えている製品が多い。また、クラウドに保管するデータを暗号化する機能もある。

 次に、クラウドゲートウエイの主な用途と活用のメリットについて見ていこう。

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