写真●オリンパスがオープンイノベーションを通して開発した、オープンプラットフォームカメラ「OLYMPUS AIR」
高い木などにつるして撮影したり、首にかけて持ち運んだりできるアクセサリー(左右手前)が利用可能。スマートフォンと組み合わせたり、鏡を付けたりして、自分撮りも楽しめる(左右奥)
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 1社単独で研究開発を続けているだけでは、これまで以上に事業を伸ばすことが難しい。独自技術を持つスタートアップ企業や研究機関などと組み、これまでにない新しい製品やサービスを生み出そう──。

 こんな動きが、大手企業を中心に、外部と連携して革新的な製品やサービスを生み出すオープンイノベーションの動きが加速している。ここ最近、オープンイノベーションという言葉を冠する部署を立ち上げ、取り組みに着手する企業が増えてきている。

 では、どうやれば、オープンイノベーションで成果を出せるのか。それを探るために、先行実施する企業のキーパーソンを取材。GEジャパンやコマツを含む10社ほどの取り組みを、2016年9月29日発行の日経情報ストラテジー11月号の特集記事にまとめた。

 各社の取り組みを取材して実感したのは、「企業が片手間でやっているようでは、オープンイノベーションは成功しない」ということ。オリンパスへの取材でもそう感じた。

 同社は、米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究室「MITメディアラボ」とのオープンイノベーションで、「デジタルカメラ本体の形状と機能を最小限にする一方、スマートフォンと組み合わせて、様々な撮影体験ができる」というアイデアを創出。その結果、2015年3月、オープンプラットフォームカメラ「OLYMPUS AIR」を世に送り出すことができた(写真)。

 さらに、発売前から、製品本体の3次元データや製品を制御するアプリを構築するためのソフトウエア開発キット(SDK)をサイトで公開。活用アイデアを募集するイベントを開催したり、活用法を公式フェイスブックページで公開したりしている。公式ページのファンは2016年9月までに1万4000人を突破する成果を得ている。

 幅広い施策を進めていることを知り、担当者数人に、どれだけの労力を「OLYMPUS AIR」の開発や普及に費やしているのかを尋ねた。答えは「仕事時間のほぼ全部」「全体の8割はこの仕事」。片手間では形にできないのだ。

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