少子高齢化で労働力人口が低下しているなか、人手不足は労働環境が過酷な職場ほど深刻になっている。その一つが、物流拠点の倉庫内作業だ。重い荷物を上げ下げしたり、広い倉庫内を歩き回ったりしなければならない。

 10年ほど前までなら、体力に自信のある男子学生にとって定番のアルバイト先になっていた。だが、いまや若い男性には敬遠され、高齢の男性やパートタイムの主婦、若い外国人女性が、体力的に負荷の大きい作業を担っている(写真1)。

写真1●物産ロジスティクスソリューションズの物流拠点で働く女性の作業者
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 こうした高齢者や女性でも働きやすい労働環境に変えていくことが、多くの物流企業にとって取り組むべき課題になっている。解決策の一つは、人手を完全に機械やロボットに置き換えること。だが、これは倉庫内の設備を丸ごと入れ替えることになり、莫大な投資が必要になってくる。

 一方、いまの人手の作業はそのまま残し、簡易な機械やロボットで作業の負荷を最小化する解決策もある。これを選択したのが、三井物産のグループ企業でセブン-イレブンの店舗向け物流業務を担う物産ロジスティクスソリューションズだ。同社は8月31日、ロボットベンチャーのZMP(東京都文京区)が開発したロボット台車「CarriRo(キャリロ)」を、合計5台導入した(写真2)。

写真2●ロボットベンチャーのZMPが開発したロボット台車「CarriRo(キャリロ)」
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 CarriRoの見た目は、荷台の底板が分厚くなっていることを除けば、一般的な台車と変わりない。底板が分厚いのは、大容量バッテリーと電動モーターが組み込んであるからだ。電気の力を利用することで、一般的な台車よりはるかに少ない力で台車を動かせるようにしている。高齢者や女性でもラクに作業できるようになる。

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