文字通り、空前の大ヒットである。何がって米ナイアンティックのスマートフォン(スマホ)ゲーム「Pokémon GO(ポケモンGO)」の話だ(写真1)。7月6日に北米などでまず配信開始。その後段階的に対応地域を広げ、国内でも7月22日に配信が始まった。日本はもちろん、世界中に社会現象とも呼べるブームを巻き起こしているのはご存じの通りだ。

写真1●米ナイアンティックとゲーム企画会社のポケモンが共同開発し、ナイアンティックが配信する「ポケモンGO」のプレ―画面
(出所:米ナイアンティック/ポケモン)
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 米調査会社Sensor TowerによるとポケモンGOの総ダウンロード数は全世界で7500万(7月26日付けの同社のブログ)を超える。国内でも配信初日に1000万ダウンロードを超えている。この規模のダウンロードをこれほど短期間に達成したスマホアプリは例がない。

 既に下火になりつつある、という報道も見掛けるが、それはあくまでダウンロード数の伸びの話。都内各所の「ポケモンの巣」と呼ばれる公園には、先週の週末もスマホを持った人がたくさん集まっていたし、通勤途中でもプレーしている人をまだまだ多い(写真2)。今の熱狂ぶりはさすがに早晩納まるだろうが、何しろ当初のインストール・ベースが桁違い。生活の一部のように遊び続けるプレーヤーはかなり残るはずだ。

写真2●閉門後の新宿御苑(東京都新宿区)の外でポケモンGOを楽しむ人々
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 そうなると気になるのがポケモンGOの普及の影響だ。実はポケモンGOを技術的にみると、従来のスマホアプリとかなり異なる部分がある。賢明なITproの読者ならお気づきの通り、社会現象とまでなったアプリである。従来、超えられなかった幾つかの壁を易々と超えて、結果的にIT全体のトレンドを変えるポテンシャルがある。「たかがゲーム」と侮るのは禁物だろう。

 表計算ソフトがパソコンを仕事の道具に変え、メールとWebが情報流通のあり方を変え、スマホの登場が人々の生活を一変させ、LINEが若者の恋愛事情を変えたのと同じような変革が、ポケモンGOの登場で起こる可能性は高い。そこで、今回は、ポケモンGOがITに与えてしまった影響を、私見を交えて検討してみようと思う。

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