「本当にどこへ行ってもQRコードばかりだな」。

 2017年12月下旬、取材目的で中国・西安を訪問していた筆者はこう思った。西安は陝西省の省都で、3000年以上の歴史を持つ。本などでよく「中国3000年の歴史」という言い回しを聞くが、その歴史を持つ都市が西安といえそうだ。

 読者の中には「西安ってどこだ」と思った人がいたかもしれないが「長安」という呼び名は聞いたことがあるはずだ。そう、西安は昔、王朝が都を置いていた時代に長安と呼ばれていた。

 西安は3100年前に当時の西周が都を置いてから、秦、隋、唐など10個以上の王朝が都を構えた土地である。Google Mapsで地図を眺めれば「碁盤の目」のように道が通じており、日本もかつて都の作り方を参考にしたとされている。

 そんな歴史の古い都市だから、日本の京都のように歴史的建造物があちらこちらにあると筆者は予想していた。その予想は間違っていたわけではないが、そうした建造物より明らかに多かったのがQRコードだ。

西安市内。道路の脇にずらっと自転車が並ぶ
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 まず道路に駐車してある大量の自転車である。自転車のどこかにQRコードが貼られている。スマートフォンのアプリを使って認証し、開錠するためだ。決済もスマホのアプリで完結するという。

自転車にはQRコードが貼り付けられており、開錠に使う
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 地元の人によれば西安では渋滞対策のために積極的に自転車に乗る人が多いのだという。マイカーで通勤するよりは自転車で通勤した方がラッシュに巻き込まれにくいためだ。

 ただし、駐輪場はほとんど整備されていない。歩道の脇にずらっと並べられているその様子は、一見事情を知らない観光客から見ると「放置自転車?」とも思える。地元の人によると「あまりにいい加減に停められている自転車もあり、迷惑なケースもある」とのことだ。

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