デルは2017年12月15日、PCの最上位ブランド「Precision」について発売20周年記念セミナーを都内のホテルで開催した。20年後には現在のスーパーコンピューター「京」並みの性能をPCで実現できるという見通しを語った。

 登壇したクライアント・ソリューションズ統括本部クライアント製品本部長の田中源太郎執行役員は最初のPrecisionを発売した1997年当時を「当時は大学院の研究生だった。Pentium ProとPentium IIのマシンが研究室に来て感動したのを覚えている」と振り返った。最新モデルのPrecisionは初代と比べてパフォーマンスが3万2000倍、メモリー容量は240倍、グラフィック性能は2800倍に達しており、1テラFLOPSという当時のスパコンに相当する演算処理性能を有しているとした。

セミナーに登壇したデルの田中源太郎執行役員クライアント・ソリューションズ統括本部クライアント製品本部長
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 デルの調査によると今後も5年で10倍のペースで性能が向上するといい、20年後には1万倍の10ペタFLOPSに達する計算になる。田中氏は「京のパフォーマンスをデスクトップPCにお届けできる」と語った。

デルの調査では今後も5年ごとに性能は10倍になるという
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 田中氏は性能の向上に合わせて使い方も変わってきたと指摘。当初は仕事場で使う「据え置き型」だったが、どこでも持ち歩ける「モバイル型」に変化し、今後はVR(仮想現実)などと組み合わせた「没入型」の使い方が広まると予測した。没入型に向くデバイスとして同社の「Canvas」を紹介。Canvasはディスプレーと入力機能を組み合わせた水平置き型のデバイスで、PC本体と組み合わせて利用する。

 その後、マイクロソフトでテクニカルエバンジェリストを務める千代田まどか氏とアドビ システムズでマーケティング本部ビデオ制作担当を務める古田正剛氏が登壇。Canvasを実際に使った便利な例を紹介した。千代田氏はイラストを描いたときの感触が「紙に書くように絶妙のザラつき感がある」と話した。Canvasのダイヤル式デバイス「トーテム」が便利で、特にUndo/Redoは手放せないと絶賛した。古田氏はPC本体で写真全体を表示しながら、Canvas上で拡大する形で写真を修正する使い方を披露した。

Canvasを使ってイラストを描くデモを見せた千代田まどか氏
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