住友化学の土佐泰夫IT推進部理事は2017年7月6日、アマゾン ウェブ サービス ジャパンが開催した企業向けセミナー「SAP on AWS最新動向セミナー」に登壇した。住友化学がグローバルで進めている欧州SAP製のERP(統合基幹業務システム)をAmazon Web Services(AWS)上に移行する事例を自ら語った。

住友化学の土佐泰夫IT推進部理事
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 同社のERPはグループ会社を含めて国内で約5700ユーザーが使うという。サーバー台数は82台で、SAP独自の処理能力の目安であるSAPS値は約20万で、土佐理事は「国内企業で最大級」とした。

 国内グループ企業が使うサーバー33台で運用していたERPを2016年12月、AWS上に移行。2017年7月中には49台のサーバーで運用する周辺システムもAWS上に移行する予定という。並行して海外グループ会社が使うERPと周辺システムもAWS上への移行を進めているとした。

 土佐理事はAWS上への移行を決めた理由を「IoT(インターネット・オブ・シングズ)や人工知能(AI)など、新しく登場するITはきっとAWSに対応するから」と話した。最新のITを事業に生かすには、世界中で使われているシステム基盤を使うべきだと考えたという。「独自に構築したインフラよりAWSのほうが標準的だ」(土佐理事)。

 住友化学はERPのAWS移行に合わせて、ERPパッケージソフトを「SAP ERP 6.0」から「S/4 HANA」に移行する作業も進めている。「再構築に近い作業が必要」(同)。海外グループ企業が使うERPを移行させるのに先駆けて、システム子会社の住友化学システムサービスがS/4 HANAをAWS上で使っているという。