「AWSにグループウエアを載せたことで、それまでインフラを担当していたエンジニアを開発要員にまわすことができた。これにより、機能の開発が加速した。2016年夏には、ワークスタイル変革を掲げてチャット機能を追加した。多人数でのリアルタイムな議論が可能になった」。

積水化学工業 経営管理部 情報システムグループ長 原和哉氏
(撮影:井上 裕康)
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 積水化学工業の経営管理部で情報システムグループ長を務める原和哉氏は2017年3月9日、日経BP社主催の「Cloud Days/ビッグデータ EXPO/セキュリティ/モバイル&ウエアラブル/IoT Japan/ワークスタイル変革/FACTORY/デジタルマーケティング」のキーノートセッションで講演。クラウド上で運用している内製のグループウエア「iSmile」について説明した。

 iSmileは、積水化学工業の社員約2万4000人が使うグループウエアである。同社の資本が入ったNTTデータセキスイシステムズ(NDiS)が開発・運用している。グループウエアとしての主要な機能として、電子メール、電子会議、スケジューラ、施設予約、回覧、チャットなどを備えている。

 講演では大きく、(1)内製グループウエアであるiSmileの概要とシステム構成、(2)iSmileの運用とセキュリティの確保、(3)新たに追加したチャット機能によるワークスタイルの変革、について説明した。

内製グループウエアでID課金の費用を半減

 iSmileのインフラ基盤には、パブリッククラウドサービスであるAWS(アマゾンウェブサービス)を2014年から使っている。メールサーバーやWebアプリケーションサーバー、データベース管理システム、LDAPサーバー、などのミドルウエアには、オープンソースソフトウエア(OSS)を全面的に活用。アプリケーションはPerlで開発した。

 OSSと内製グループウエアを採用した理由の一つは、コスト削減である。ベンダー製のグループウエアを使うと、ユーザーID単位の課金が厳しい。同社グループの社員が増えた場合などに、社員数に応じて課金額が増えてしまう。「旧システムと同等のコストで2倍の社員数を収容したかった」(原氏)という。

コンテナ化でAWSの費用を7000ドル浮かす計画

 AWS上では、100数十個の仮想サーバーを使ってiSmileを稼働させている。システム障害の発生時でも業務を止めないように、システムの二重化や遠隔拠点によるバックアップ体制も構築した。

 直近では、仮想サーバーのリソースを使いきれていないサービスについては、Dockerコンテナ化して集約することにした。複数のサービスをコンテナ化して集約させることにより、仮想サーバーの台数を減らすことができるからである。これにより、「年間で7000ドルのコストを削減できる」(原氏)としている。

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