NTTドコモは2017年2月17日、AI(人工知能)でタクシーの需要を予測し、売上高拡大に生かす「AIタクシー」の成果説明会を開催した。2016年12月に東京無線協同組合のタクシードライバー26人が参加した実証実験では、売上高が伸びる効果が出たという(写真1)。今後、参加者やエリアを増やして実証実験を継続する方針だ。

写真1●実証実験に使われている東京無線のタクシー
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 ドコモは、東京無線、富士通、富士通テンと共同で、2016年6月からAIタクシーのプロジェクトを進めてきた。

 ドコモの携帯電話ネットワークを利用して生成される「リアルタイム人口統計」のデータと、東京無線のタクシーに搭載した富士通テンの車載器から収集した運行データをAIで解析。500メートル四方ごとの「30分後までのタクシー需要」を予測し、タブレットに表示する仕組みだ(写真2)。

写真2●500メートル四方ごとに、数字で30分後までの需要台数の予測値を示す
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4425台のデータで機械学習

 ドコモは、東京23区と武蔵野市、三鷹市で営業する東京無線のタクシー4425台から運行データ(乗車時刻・位置、降車時刻・位置)を収集・蓄積してきた。これと人口統計を関連づけて「多変量自己回帰」「ディープラーニング」という手法で解析し、予測結果をはじき出す。

 2016年12月に、東京無線の車両に搭載した車載タブレット画面でこの予測結果を26人のドライバーに示す実証実験を始めた。AIが「需要が多い」と予測する場所を地図上で参照できるようにした(写真3)。

写真3●実証実験タクシーの内部。カーナビの左隣のタブレットに需要予測情報を表示
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 実証実験後に売上高実績を集計(写真4)。東京無線の全ドライバー1万640人の実績では、11月から12月にかけての1日平均売上高の伸びが4500円増だったのに対し、実証実験対象のドライバーは6723円増だった。全ドライバー平均を49%上回った。対象ドライバーが需要予測情報を生かして売上高を伸ばす効果が出たと言える。

写真4●「AIタクシー」実証実験の期間前後の売上高推移
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