眼鏡SPA(製造小売り)のジェイアイエヌ(JINS)は2017年1月18日、同社が提供するセンシング・アイウエア「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」を用いて、企業の生産性向上を支援するIoT(モノのインターネット)ソリューション「JINS MEME BUSINESS SOLUTIONS」の提供を開始すると発表した。

2017年1月18日、東京・原宿の店舗「JINS MEME Flagship Store 原宿」で行われた発表会の様子。JINS MEME開発担当の井上一鷹氏が登壇した
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 JINS MEMEは、フレームの部分に、眼の動きを捉えるセンサーや、加速度センサーを組み込んだ眼鏡だ。スマートフォンアプリと連携させることで、まばたきの回数といった目の動きや体の姿勢といったデータを分析して、かけた人の集中状態などを捉えることができる。

 この集中度を測れるJINS MEMEの特徴を生かして、「テレワーク支援」「働き方改革アセスメント」「集中力向上トレーニング」を提供する企業3社と提携。2017年1月18日から順次、JINS MEMEを組み込んだサービスを提供していく。

 ここ最近、長時間労働や過労といった問題を背景に、多くの企業で働き方改革に注目が集まっている。しかし、フリーアドレスやテレワークといった施策を講じても、その効果が見えづらいという課題があった。「社員の集中力が測れるJINS MEMEを用いることで、働き方改革の効果を見える化できる。このように企業の働き方改革にJINS MEMEが生かせるとみて他社と組み、様々なサービスを企業向けに提供することにした」と、JINSでJINS MEMEの開発を担当する井上一鷹氏は説明する。

 「テレワーク支援」では、Web電話帳サービス「Phone Appli Collaboration Directory(PACD)」を提供するPhone Appli(東京・港)と提携する。PACDは、社員や取引先の連絡先を社内で共有できるクラウドサービスだ。

Phone Appliの石原洋介社長は、Web電話帳サービス「Phone Appli Collaboration Directory(PACD)」で、JINS MEMEで捉えた社員の集中状態も見られるようにすると発表
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 メールシステムなどとも連携できるので、クラウド画面上からメールやチャットなど複数のICTを選んで連絡を取ることもできる。さらにPACDでは、「在席状態」「電話中」といった各社員の働いている状況である「プレゼンス」の情報も合わせて表示できる。この情報を使うことでサービスを利用するオフィスワーカーは「上司が今電話中なのでつながりそうにない。チャットを使ってコミュニケーションを取ろう」といった対応が取れるようになる。

 今回の発表では、JINS MEMEをこのプレゼンス情報の拡充につなげる。具体的には、担当者それぞれがJINS MEMEを着用したうえで、集中度合いを測定。その結果を、PACDの画面上でリアルタイムに表示できるようにする。もし在席中の社員の集中度合いが高いと、パソコンを使った作業などに没頭している可能性が高い。連絡を取る場合、「今電話すると相手の作業を止めてしまう。ここはメールで伝えておこう」といった配慮ができる。

 Phone Appliの石原洋介社長は「オフィスワーカーが限られた時間でより高い成果を出すには、集中時間をより長く継続させることが重要だ。そう考えると、社員の集中時間は、企業にとって貴重な資産だ」と指摘する。

 その上で石原社長は「今回の仕組みは、その資産を有効活用するのに役立てられる。さらに、オフィス内の社員にとどまらず、在宅勤務の社員にも適用できるので、テレワークでより高い成果を出すことにもつなげられる」と続ける。試験運用期間を経て2017年4月に正式サービスとして提供を開始する。今後20社への導入を目指す。

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