ディー・エヌ・エー(DeNA)は2016年12月7日、医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」に端を発した同社キュレーションメディア事業に関する不祥事について会見した。会見には守安功社長兼CEO(最高経営責任者)、南場智子取締役会長らが出席。守安社長は「事業の成長を追い求めるあまり、正しく信頼できる情報を提供できる体制を築けなかった」と釈明。「メディア事業の運営者としての認識が欠けていた」として謝罪した。今後、新設する第三者委員会を中心に原因究明にあたるほか、同事業からの撤退も視野に対応を検討する。

謝罪する小林執行役員(左)、守安社長(中央)、南場会長(右)
(写真:陶山 勉、以下同)
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 「当社のサービスを使っている皆様、取引先、株式投資家、すべての関係者に多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことをお詫び申し上げます」。会見の冒頭、守安社長がこう謝罪。南場会長ら出席者は頭を下げた。南場会長は「ご批判が企業風土、文化に及んでいる。取締役、創業者として責任を感じている」と話した。

 会見ではこれまでの経緯に加えて、同社キュレーションサイトの記事作成体制を説明した。DeNAがキュレーションサイト運営事業を始めたのは2014年。住まい関連情報の「iemo(イエモ)」、女性向けファッション情報の「MERY(メリー)」の各運営企業を買収して参入した。以後、事業を急拡大し、10のメディアサイトを運営していた。いずれもネット上の情報をあるテーマに沿って収集、編集するキュレーションサイトである。

 11月29日、そのうちの一つであるWELQについて、内容の信頼性に関する批判の高まりを理由に同サイトの全ての記事を非公開とした。12月5日には、MERYを含む全サイトの記事を非公開にすると決めた。

 同社の小林賢治執行役員経営企画本部長によると、「記事を作成、公開するプロセスに大きな問題が見つかった」という。同社のキュレーション記事作成体制は、記事作成を指示するプロデューサー、指示を受けて作成実務の外部委託や納品を担当するディレクター、DeNAからの記事作成を受託する外部パートナー企業、記事の書き手であるライターから成る。外部パートナーを介さず、同社が直接ライターに委託するケースもある。

 「通常のメディアなら、記事の正確性や品質を担保する編集部があるが、当社にはなかった」(小林執行役員)。その結果、「不正確、不適切な記事が容易に掲載される体制になっていた」(同)。

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