日本ユニシスは2016年11月28日、人工知能(AI)を活用して人間のような認識や判断をする「知的エージェントサービス」の提供を開始した。同社が開発した機械学習エンジンや、他社が提供する音声認識サービスなどを組み合わせ、コールセンターの自動応答支援や、小売り店舗の売り場案内といったコミュニケーションを支援するシステムを構築する。

知的エージェントサービスを利用して開発したアプリケーションの例
利用者が「和食で」などと話し言葉で伝えた内容から、好みと思われる飲食店を自動的に推薦する
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 知的エージェントサービスの特徴について、日本ユニシスの林直樹 サービス企画部 共通PaaS企画室 室長は「当社が20年以上前から開発してきた自然言語処理技術を利用し、日本語の解析速度が高速だったり、意図の把握が正確に把握できたりする点」と説明する。日本語を解析するために必要な辞書も利用者に開放し、「利用者自ら保守できるようにしている点も、他社にはないサービス」(林室長)という。

日本ユニシスの林直樹 サービス企画部 共通PaaS企画室 室長
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 知的エージェントサービスは、同社が開発する機械学習エンジンに加えて、米マイクロソフトのPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)などを活用する。具体的には、ビッグデータ解析サービス「Cortana Intelligence Suite」や、ディープラーニング(深層学習)を使った音声認識などの機能を提供する「Microsoft Cognitive Services」などの活用を予定する。このほか、「顧客の要望に応じて、市場から最適なサービスを組み合わせて提供する」(同)という。

 知的エージェントサービスの提供に合わせて、日本ユニシスはAI関連の技術と知見を「Rinza(リンザ)」という名称で体系化した。知的エージェントサービスで米マイクロソフトのサービスを活用するように、「Rinzaはパートナーからのサービスやソフトウエアも取り入れるオープンな体系としている」(同)。知的エージェントサービスはRinzaに基づいて開発したサービスの第一弾となる。

 日本ユニシスは今後3年間で、知的エージェントサービス関連で20億円の売り上げを目指す。「1件当たりのプロジェクトが1億円程度と見積もり、20件くらいのプロジェクトがあるのではないかと見込んでいる」(同)。顧客対応が多い流通業やサービス業のほか、観光関連プロジェクトを進める自治体などでの需要を見込む。