SAPジャパンの福田譲代表取締役社長は2016年11月24日、東京・目黒のウェスティンホテル東京で開催した「第2回イノベーターズサミット」(日経BP社 日経ITイノベーターズ主催)に登壇した。

 講演で福田社長はデザイン思考を課題解決に有効な手法として紹介し、労働人口の減少や医療費の増加といった「課題が多い日本だからこそ、解決できれば世界に解決方法を輸出できる」と話した。

SAPジャパンの福田譲代表取締役社長
(撮影:井上 裕康)
[画像のクリックで拡大表示]

 福田社長は課題を解決する思考方法を左脳的思考と右脳的思考に分けて説明した。左脳的思考は「儲かるのか、何年でやるのか」(福田社長)といったビジネス的視点と、「どうやってやるのか」(同)といった実現可能性を考えることだという。

 デザイン思考は「いわゆる右脳的思考だ」(福田社長)とする。課題を持つ顧客の具体的な属性を想定し、「共感しながらどうやったら幸せにできるか」(同)を考える。

 福田社長はデザイン思考を使って課題を解決した例として、小児医療でのMRI(核磁気共鳴画像法)装置を紹介した。装置内部の狭さや駆動音の大きさが影響して「子供が動いてしまい、検査が1度で終わらない」といった課題に対して、装置に海賊船のように絵を書くことで解決したという。

 「『海賊船に忍び込んで宝物を探そう』『音は出港の合図だ。海賊に見つからないようにジッとしていよう』と話すと、子供はワクワクしながら検査を受けられる」(福田社長)。

 福田社長は「デザイン思考は、誰でも右脳的な思考で課題を解決できるようにする方法論だ」とし、「デザイン思考にITを組み合わせて、新しいサービスを日本から世界へと提供していきたい」と話した。