NRIデジタルの雨宮正和代表取締役社長は2016年11月24日、東京・目黒のウェスティンホテル東京で開催した「第2回イノベーターズサミット」(日経BP社 日経ITイノベーターズ主催)で講演し、「デジタル変革で成功の鍵は、やり抜く経営トップの存在が大きい」と指摘した。

NRIデジタルの雨宮正和代表取締役社長
(撮影:井上 裕康)
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 雨宮社長は、経営トップが実現すべきデジタル変革の成功の鍵を三つ紹介した。

 最初に紹介したのは、デジタル変革のためなら「手段を選ばないという経営トップの意思決定」(雨宮社長)だ。デジタル変革は既存ビジネスと競合することが少なくない。社内の競合によって「既存ビジネスのやり方が壊れることをいとわない意思決定が、成功に欠かせない」という。

 二つ目の成功の鍵として挙げたのは、組織の在り方だ。「デジタル変革では、有事には多少強引にでも手腕を振るう、番長のようなリーダーが必要だ」(雨宮社長)。また「社内人材にこだわらず、必要に応じて社外の専門家の力を借りることも考えるべき」(同)という。

 最後に挙げた鍵は、目標設定について。新しいビジネスモデルを作るデジタル変革では「すぐに具体的な目標が定まらないことがある」(雨宮社長)とし、「ある程度めどがつくまで、目標を現場に任せるという姿勢も必要だ」(同)という。

 雨宮社長はデジタル変革に取り組む企業では「現場の従業員がデジタル変革に疲れてしまうケースがある」と課題を指摘した。デジタル変革に対して経営層が目標を高めに設定してしまうと、「達成するのが難しく、成功が見えずに疲れてしまう」という。