政府・与党は、人工知能(AI)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)などの活用を見据えた企業の研究開発を減税対象として検討し、2017年度与党税制改正大綱で取りまとめる。日本経済新聞が2016年11月17日朝刊で報じている。2016年内に財務省などが中心となって検討を進める。

 経済産業省は8月に、イノベーションにつながるような企業の研究開発投資を促す仕組みの構築を、税制改正に関する要望として発表している。企業のビジネスモデルを変革するようなサービスの創出には、AIやIoTなどの技術が中核になる。減税対象にこれらの研究開発を加えて、加速させたい考え。

経済産業省が2016年8月に発表した2017年度税制改正に関する要望
出所:経済産業省
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 経済産業省によればこれまでは、主な減税対象は製造業が中心だった。「製品販売に限らず、付加価値の高いサービスを提供するビジネスモデルへの変革を促したい」(経済産業省)。財務省によれば、2014年度の研究開発税制の適用額は6746億円。そのうち8~9割を製造業が占める。

 経済産業省はドイツの国策である「インダストリー4.0」のような、製造業へのITの導入を狙う。インダストリー4.0は、工場の生産ラインやSCM(サプライチェーン管理)などにIoTやビッグデータ分析を使って、製造業の競争力を高める動きだ。経済産業省は製造業に限らず、農業や小売業などでのIT活用も競争力を高める対象として視野に入れている。