グリーとVRコンソーシアムは2016年11月16日、東京・水天宮で、VR(仮想現実)をテーマにしたイベント「Japan VR Summit 2」を共同開催した。有識者によるパネルディスカッションというセッションに加えて、ヘッドセットをかぶって体験できるVRデモブースも開設。VR関連ベンダー各社が、最新のVR活用提案やVRの開発環境などを出展して、会場はにぎわった。展示のうち特徴的なものを3つ、紹介しよう。

VRアクションゲームをギャラリーも楽しめる仕掛け

 PDトウキョウ(東京・千代田)は自社の展示ブースで、VR端末であるHTC Viveのヘッドセットとコントローラを使ったVRアクションゲーム『CIRCLE of SAVIORS』の体験会を開いていた。

PDトウキョウの展示ブース。ユーザーの姿とVR空間をクロマキー合成して大型ディスプレーで表示させている
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 特徴的なのは、ブース全体を緑色のスクリーンで覆っている点だ。VRコンテンツを楽しむユーザーを離れたところから、ビデオカメラで撮影。撮影した映像の緑色の部分に、ユーザーが楽しむVR空間をクロマキー合成で重ね合わせて大型ディスプレーに表示。体験を待つユーザーにリアルタイムで公開していた。

 VR端末の体験会では一般に、ヘッドセットを付けたユーザーがどんな映像を見ているのかが周囲に分かるよう、大型ディスプレーを設置していることが多い。PDトウキョウのブースも同様に設置しているものの、映し出しているものが「ユーザーの姿と、取り巻くVR空間」と、他とは異なる。「右手にした剣で、VR空間にある敵に切り付けている」「左手の盾で、敵の放ったフレアを防いでいる」と、プレーヤーがVR空間上でやっていることが把握できる。

 PDトウキョウの大畠和人企画営業部部長は、「ヘッドセットが1つだけで、VRコンテンツを1人でしか楽しめないケースが多い。そこで、周囲の人たちと楽しめるように、クロマキー技術を使って、現実のユーザーの姿と仮想であるVRコンテンツを合成するMR(複合現実)の仕組みを開発した」と、説明する。スムーズな合成ができるよう、VRコンテンツを表示させるコンピュータとは、別にコンピュータなどを用意して処理させているという。

 PDトウキョウは、これまでもこの仕組みを、ゲーム関連のイベントで出展してきた。「ギャラリーが自然と周囲に集まる。プレーをしてもらうのに3時間半、並んで待ってもらうケースもあったが、“MRの仕組みがあることで退屈しなかった”と、言ってもらえた」と大畠部長は振り返る。

 そんなギャラリーや、順番待ちのユーザーを見て、大畠部長は「ゲームセンターでかつてブームになった格闘技ゲームを楽しむユーザーに似ている」と指摘する。「ゲームをしているユーザーだけでなく、周囲で待つユーザーも順番を待つ間、この仕組みでプレーを同時に見ることで、攻略法などを検討できる」と、続ける。今後は、ゲームセンターに設置するアーケードゲームに仕上げていくことを目指すという。

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