楽天は2016年11月10日、2016年1~9月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高に当たる売上収益は5593億5700万円(前年同期比8.7%増) 、営業利益は752億300万円(同9.3%減)の増収減益だった。純利益は439億4200万円(同3.0%増)を確保した。

 「楽天市場」「楽天トラベル」などを含む主力の「インターネットサービスセグメント」で苦戦が続いた。直近の2016年7~9月期の売上収益は1359億円(前年同期比8.1%増)と伸びたが、販促費がかさみ、営業利益は147億円(同25.2%減)にとどまった。「楽天銀行」「楽天カード」などを含む「FinTechセグメント」は堅調だったが、インターネットサービスの落ち込みを補えなかった。

写真1●決算説明会に臨む楽天の山田善久副社長執行役員最高財務責任者
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 決算説明会で、山田善久副社長執行役員最高財務責任者(写真1)は「従来は一時的なキャンペーンに頼りすぎたという反省がある。これを踏まえ楽天のいろいろなサービスを使うほど獲得できるポイントの倍率が上がる『スーパーポイントアッププログラム(SPU)』を1月から継続的に実施している。即効性はないが、楽天市場の購入者数や注文件数がじわじわと伸びており、営業利益もこれから改善していく」と説明した。

 米国大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利したことについて、山田副社長は「次期大統領はビジネスマン。ビジネスに悪影響を及ぼすような政策は取らないだろうと期待している」と述べた。

 

 MVNO(仮想移動体通信事業者)サービスの「楽天モバイル」については、実数は開示しなかったものの、契約者数と売上高が継続的に増加しているとした。一方、10月までに日本全国に106店舗の実店舗を展開するなど、先行投資が続いている。

写真2●「楽天モバイル」を担当する平井康文副社長執行役員
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 平井康文副社長執行役員(写真2)は、「楽天モバイルはまだ投資の段階。来年も投資を継続することで大きなマーケットを獲得する。楽天のいろいろなサービスを最も良い形で利用できるツールとして楽天モバイルを提供し、楽天エコシステムのさらなる発展につなげる」と述べた(関連記事:「フル機能で適正価格」を目指す楽天、格安スマホで誘うポイント経済圏)。