「トヨタはコネクティッドで、年間数百万台の車をつくる会社ではなく、数百万の顧客や社会の接点を毎年世界で創出する(サービス)会社になる」。トヨタ自動車専務役員コネクティッドカンパニープレジデントの友山茂樹氏は2016年11月1日、コネクティッド戦略説明会でモビリティサービスに対する意気込みをこう紹介した。自動車を取り巻くサービスが多様化する中で、モビリティサービスを提供する「プラットフォーマー」としての存在感を確立したい考えだ。

トヨタ自動車のコネクティッド戦略を発表する専務役員コネクティッドカンパニープレジデントの友山茂樹氏
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 無線通信サービスを利用する「つながる車」は、近年急速に普及している。カーナビや音楽といった従来のサービスに加えて、車間通信や緊急通報システム、ソフトウエア向け更新データの配信、遠隔の故障予知サービスなど、運転支援や自動運転にも欠かせない技術となった。さらに欧米を中心にカーシェアやライドシェア、テレマティクス保険などが広がりを見せ、新しいビジネスを展開する上で必須の機能でもある。

 友山氏は、このような環境の変化に対応するため、トヨタが「モビリティサービス・プラットフォーム(MSPF)」の構築を2016年10月31日に発表したことに言及。地図データやビッグデータを扱う「トヨタスマートセンター」の上位に、新たにMSPFを構築し、自動車に関わるサービスを提供できるようにするという。同社は2019年までにグローバルで販売する全ての車へDCM(データ・コミュニケーション・モジュール)を標準搭載することを決めており、世界中で同じサービスを利用可能にする。

 コネクティッドサービスによって車が“端末化”する中、サービスの付加価値はクラウドへ移りつつある。そのような状況下で利用者の安全を担保するためには、「メーカーが(サービスの)プラットフォーマーとなって、必要な事業者と連携する構造を早く整えなければならない」と友山氏は述べる。「米グーグルや同アップルなどのIT企業と競合することになるのか」「危機感を感じているのではないか」といった報道陣の質問に対して、友山氏は「サービスでは協力していきたい」と述べた。

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