NECは2016年10月31日、東京・有楽町で11月1日から開催する同社の年次イベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2016」の会場で、メディア向け内覧会を開いた。今回は展示エリアを「AI(人工知能)、IoT(インターネット・オブ・シングズ)」「先端テクノロジー」、そしてFinTechといった業種別「ソリューション」の三つに分けて、同社の技術や製品、サービスを公開する。

 「AI」関連では、インバリアント分析と呼ぶAIの手法をウエアラブルデバイスと連携させ、システムの状況を建設現場や工場の現場担当者に的確に伝えるという展示が目立った。インバリアント分析とは、分析対象のシステムに付けた様々なセンサーから取得した大量の時系列データを分析することで、システム内部のユニット同士がどう関連するかを自動抽出し、システム全体の動きを自動把握する分析手法である。

 AI関連の新技術では、耳に装着するだけで個人を認証できる「ヒアラブルデバイス」が初お目見え。デバイスを耳に装着すると、人体に影響を及ぼさない程度の音を自動で発する。その反響を捉えて、ユーザーを識別できるという。デバイスには加速度センサーや地磁気センサーを装着しているため、屋内でもユーザーの挙動を把握できる。ユーザーの動きを踏まえて、ネットから適切な情報を提供していくような活用領域を見据えているという。

初出展となる、耳に装着するだけで個人認証ができる「ヒアラブルデバイス」の展示ブース
[画像のクリックで拡大表示]

 「先端テクノロジー」の展示エリアでは、2016年10月31日に発表したばかりのIoTデータ収集・処理端末「エッジゲートウェイ」の実機を公開していた。同端末を工場などの現場に設置し、現場で稼働する機器に組み込んだセンサーからのデータを収集、クラウドに送る役割を担う。

IoTデータ収集・処理端末「エッジゲートウェイ」のブースでは、発表したての実機を展示
[画像のクリックで拡大表示]

 エッジゲートウェイは端末そのものにデータ分析アルゴリズムを組み込める。そのため、「集めたセンサーデータがある条件に達したので警告を発する」といった処理を、クラウドサービスなしでも、現場にあるエッジゲートウェイと機器の組み合わせだけで実現できるようにしている。エッジゲートウェイの価格は10万円程度だが、NECはクラウドと組み合わせて、IoTデータの分析基盤サービスとして顧客企業に提案していく予定という。

 「業種別ソリューション」のエリアでは、FinTech関連で、顔認証技術でユーザーを特定して決済できるサービスを展示する。さらに同社が2017年春に三井住友銀行と共同設立したFinTechベンチャー企業「brees」が提供する、コンビニ支払いの管理をスマホアプリで行える新サービスも公開する。

FinTech関連ブースでは、2017年春に提供を予定している、コンビニ支払いの管理をスマホアプリで行える新サービスを紹介
[画像のクリックで拡大表示]

 「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2016」の一般公開は2016年11月1日と2日の2日間。東京国際フォーラム(東京・有楽町)で開催する。