東芝は2016年10月27日、遠隔地の工場にある生産設備をインターネット経由で運用保守するソリューションを発表した。サービス名は「Meister Visualizer Suite for O&M」で、同日から販売を開始する。価格は、初期費用が300万円から、月額費用が90万円から。最小構成は、拠点内に設置する制御端末が10台、保存可能なデータ容量が150GB、同時接続可能なユーザー数が5である。

「Meister Visualizer Suite for O&M」の画面
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 これまで、生産設備で異常が発生したときは、現場の保守担当者が設備の仕様や部品構成、過去の保守履歴、保守作業の手順書などの情報を収集し、得た情報を参照しながら異常の原因を特定し、復旧作業を進めていた。こうした従来の保守作業の方法では、情報が分散していて収集に手間取ってしまい、復旧に時間がかかるといった課題があった。

 Meister Visualizer Suite for O&Mは、生産設備の稼働状況の情報も含めて、保守作業に必要な全ての情報をクラウドで一元管理する。復旧に必要な情報を即座に呼び出せる環境が整うため、生産設備で異常が発生しても短時間に復旧させることが可能になる。遠隔で運用保守する用途にも活用できる。

「Meister Visualizer Suite for O&M」の概念図
出所:東芝 インダストリアルICTソリューション社
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 現状、生産設備の仕様や部品構成、過去の保守履歴、保守作業の手順書といった情報は、個別のシステムや紙ベースで管理されていることが多い。Meister Visualizer Suite for O&Mを導入するに当たっては、これらの情報をクラウドに移行して一元管理できるようにする必要がある。データ移行の作業は初期費用に含まれない。

 生産設備の稼働状況の情報についても、ネットワーク経由でクラウドに収集し、一元管理する環境を整える必要がある。これについては、東芝が2016年7月5日に提供を開始した「IoTスタンダードパック」を使って構築する。専用のゲートウエイ装置を生産設備のネットワークにつなぐだけで、面倒な設定作業なしに携帯電話網経由でクラウド上に収集可能になる。