写真●米オラクルでCXプロダクトマーケティングを担当するジョー・フォスター バイスプレジデント
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 「パーソナライゼーションをさらに推し進めて、顧客一人ひとりのニーズや状況に応じた予見的な行動を支援する。こうした機能の実現に人工知能(AI)は欠かせない」。米オラクルでCXプロダクトマーケティングを担当するジョー・フォスター バイスプレジデント(写真)は2016年10月26日、メディア/アナリスト向け説明会でAIの重要性を強調した。

 フォスター氏が説明したのは、機械学習をはじめとするAI技術を利用した新クラウドアプリケーション群「Adaptive Intelligent Applications」である。オラクルが同社イベント「Oracle Open World」期間中の2016年9月に発表、2017年から順次提供していく予定だ。

 Adaptive Intelligent Applicationsは、営業やマーケティングなどの「Customer Experience(CX)Cloud」、ERP(統合基幹業務システム)の「ERP Cloud」、SCM(サプライチェーン管理)の「SCM Cloud」、人事関連の「HCM Cloud」といった同社のSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)に対して、様々なデータに基づく意思決定の機能を提供する。

 CX Cloudでは、例えば顧客の行動や購買に関する履歴データ、ソーシャルメディアのデータ、統計データ(似た属性の人がどんな行動を取るかに関するプロファイルなど)、天気や場所のデータなどを基に、その顧客が店舗に来たときに何を欲しているか、どのような商品やサービスを買いそうか/買いそうでないかなどを予測。顧客のニーズに最も合うと予想される商品やサービスを提案する。

 ERP Cloudでは最適な支払いや割引条件の設定、SCM Cloudでは貨物輸送の最適化、HCM Cloudでは最適な候補者選びなどを可能にする。オラクルはこうしたAI機能に加えて、データ収集についても支援する。「データのないAIは単なるアルゴリズム。データを機械学習で生かさないと、単なるデータで終わる」とフォスター氏は言い、同社が買収したマーケティングクラウドベンダーの米ブルーカイが持つ10億件以上のプロファイルデータなどを生かしていくという。

 Adaptive Intelligent Applicationsとしてはまず、コンバージョン率や収益の向上を支援する「Adaptive Intelligent Offers」を提供。その後、営業資本を最適化する「Adaptive Intelligent Discounts」や、最適な候補者を提示する「Adaptive Intelligent Candidate Experience」などを提供していく計画だ。