2016年10月25日、日本マイクロソフトは教育機関向けの各種施策に関する説明会を開催、PCゲーム「Minecraft(マインクラフト)」の教育用途版「Minecraft: Education Edition(Minecraft EE)」を11月1日に国内提供することなどを発表した(写真1関連記事)。

写真1●「Minecraft(マインクラフト)」の教育用途版「Minecraft: Education Edition(Minecraft EE)」を11月1日に国内提供開始
(撮影:安藤 正芳=日経ソフトウエア、以下同)
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 同社執行役員 常務 パブリックセクター担当の織田浩義氏は(写真2)、教育分野は「(同社が掲げる)『デジタルトランスフォーメーション(デジタル技術を活用した変革)』のフォーカスエリアの1つ」(関連記事)であると述べ、政府が成長戦略の柱として掲げる「第4次産業革命」に向けた人材育成のための各種施策を説明した。

写真2●日本マイクロソフト 執行役員 常務 パブリックセクター担当の織田浩義氏
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 具体的には、(1)情報活用能力育成の視点からプログラミング教育に関する施策、(2)教育環境の整備という観点からICT教育の教員研修の提供、(3)人工知能やIoTなどを担う人材育成の点から、ビッグデータを利活用するプラットフォームの提供――の3つについて述べた。

 (1)のプログラミング教育に関する施策の1つが冒頭のMinecraft EEの提供である。「プログラミング的思考」(関連記事)を育むツールとしての活用を想定しており、利用料金は教員1人当たり月額120円、当該教員の授業を受ける児童・生徒は無償で利用できる。対応OSはWindows 10もしくはMac用のOS X El Capitan以降で、「Office 365 Education」のアカウント登録が必要となる。

 通常のMinecraftとの違いは、教員用の授業進行コンソールを用意していたり、児童・生徒のゲーム内での活動範囲を制限したり、「ブロック」を一斉配布したりできる点。教員2500人(児童・生徒約3万8000人分相当)に1年間の無償ライセンスを提供するキャンペーンも本日から12月23日まで実施する。(1)に関して日本マイクロソフトは、文部科学省の「IE-School(情報教育推進校)」のプログラミング教育も支援する。

2017年1月からMicrosoft AzureとSINET5が直接接続

 (2)のICT教育の教員研修の提供については2020年までに5万人の教員への提供を目指すとしている。2015年12月から提供しているWindowsとOfficeを活用した協働型教材作成と授業での活用のハンズオン研修のほか、同日よりICT活用の授業案開発研修を提供、2017年上半期からMinecraft EEを使ったプログラミング教育の研修を予定する。いずれの教員研修も無償提供する(写真3)。

写真3●教員向けICT研修を無償提供
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 また、ICT教育の研修モデルルームの設置も予定している。機器ベンダーや通信事業者、教材会社などで構成する「Windowsクラスルーム協議会」、自治体の首長を中心に構成する「全国ICT教育首長協議会」(関連記事)と連携し、佐賀大学、奈良教育大学、信州大学、宮城教育大学などへの設置を検討している。

 (3)のビッグデータを利活用するプラットフォームについては、国立情報学研究所が運用する学術機関向け情報ネットワーク「SINET5」と同社の「Microsoft Azure」を2017年1月から直接接続。機械学習やHPC(高性能コンピューティング)など大容量データを扱う研究分野でのMicrosoft Azureの利用を促す(写真4)。

写真4●学術機関向け情報ネットワーク「SINET5」と同社の「Microsoft Azure」を2017年1月から直接接続
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