自治体の首長を中心に、ICT(情報通信技術)を活用した教育の推進を目指す組織「全国ICT教育首長協議会」が2016年10月19日、初めての総会を都内の会場で開催した。総会では、協議会の役員や事業計画を決定。また、総会に続いて開催した「活動方針検討会」で、政策提言などの今後の活動計画を公表し、自治体や企業などの関係者約250人が「教員の指導力向上・研修」など4種類のテーマについて議論した。

 全国ICT教育首長協議会が発足したのは2016年8月。10月13日時点で、107の自治体が活動に参加している。総会では、佐賀県多久市の横尾俊彦市長を会長に選出。また、横尾市長を含めて、11の自治体の首長が役員に就任した。

全国ICT教育首長協議会の役員に就任した首長(代理参加者を含む)
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会場には、自治体や企業などの関係者約250人が集まった
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2017年2月22日に都内で「全国ICT教育首長サミット」を開催

 活動方針検討会では冒頭、横尾会長が登壇。「教育の情報化を進めるための関係省庁への政策提言」「各地域の取り組みの共有などを図る教育イベント『全国ICT教育首長サミット』の開催」「教育の情報化に関する年間表彰『ICT教育アワード』の実施」「教員の指導力向上・研修についての産学に対する協力要請」などの今後の活動計画を紹介した。全国ICT教育首長サミットは、2017年2月22日に都内で開催するという。

会長に就任した佐賀県多久市の横尾俊彦市長
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 来賓を代表してあいさつした文部科学省生涯学習政策局情報教育課長の磯寿生氏は、7月29日に公表した「教育の情報化加速化プラン」などの教育の情報化に関する国の取り組みを紹介した上で、「協議会の活動を積極的に応援していきたい。さらに、協議会と緊密に連携しながら文部科学省としてもICT教育の推進に全力で取り組んでいきたい」と述べた。また、日経BP社 教育とICT Online編集長の中野淳が、全国の市区町村の情報化進展度を比較した「公立学校情報化ランキング 2016」の結果を基に教育情報化の地域格差について講演した。

 活動方針検討会では、参加者が4グループに分かれて、テーマごとに討議した。テーマはそれぞれ、「教育の情報化加速に向けた政策提言」(コーディネーターはつくば市教育局総合教育研究所長の毛利靖氏)、「効率的な環境整備」(同、信州大学 学術研究院教育学系教授の東原義訓氏)、「地域創生と教育情報化の情報発信」(同、横浜国立大学 教育人間科学部附属教育デザインセンター教授の野中陽一氏)、「教員の指導力向上・研修」(同、奈良教育大学 大学院教育学研究科(教職大学院)教授の小柳和喜雄氏)。討議の後は、それぞれのコーディネーターが、議論のポイントを解説した。

 
活動方針検討会で「教員の指導力向上・研修」をテーマに討議したグループ。説明しているのは、コーディネーターの奈良教育大学 大学院教育学研究科(教職大学院)教授の小柳和喜雄氏
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