2016年10月20日、東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2016」において、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のデータベースマーケティング事業を手がけるCCCマーケティングが、『6000万人が「次に何を買いそうか」をピタリと予測』と題して講演した。Tカードの登録情報とPOS(販売時点情報管理)情報によって構築したデータベースである「顧客DNA」について解説した。

CCCマーケティング 企画本部 データベースマーケティング研究所 所長 毛谷村剛太郎氏
(撮影:新関 雅士、以下同じ)
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 Tカードはもともと、TSUTAYAのレンタル会員証としてスタートした。その後に、Tカード1枚で様々な用途に使えるように、ポイントカードやクレジットカード、電子マネーなどの機能を追加してきた。20代なら8割近くが持っており、利用できる店舗は158社56万店舗。1年に1回以上利用したユニークユーザーは6050万人で、月に1回なら4330万人、週に1回なら2676万人が利用する。

 買い物の際にTカードを提示してもらうことで、性別、年齢、居住地などの登録情報が得られる。これにレシートから分かる購買情報、つまり、いつ、どこで、なにを、いくらで、どのくらい、という情報を加えたデータを集約している。レシート情報は、月間で3億件強、直近では4億件近くが集まってくる。

 「Tカードの情報を使って構築した顧客DNAがあれば、どんな顧客が自社商品を購入しているのかが分かる。離反しそうかどうかなどの将来予測もできる。商品メーカーの自社データベースだけでは分からないことが分かる」。CCCマーケティングで企画本部データベースマーケティング研究所所長を務める毛谷村剛太郎氏は、同社が構築した顧客情報データベースの特徴を、こう説明する。

 顧客DNAは進化を続けている、と毛谷村氏は言う。現在運用している第一弾の顧客DNAは、顧客を知るという目的に合致した、GA(汎用属性)データベースである。「自社の商品を買っている人はどんな人なのか、競合製品を買っている人はどんな人なのか」が分かる。

 もっとも、基本属性情報(誰なのか)と、レシート情報(いつ、どこで、なにを、いくらで、いくつ)だけでは、購買の背景にある生活属性や志向性を補足できない。だから、これらを組み合わせてデータ分析にかけることによって、購買の背景を読み取っているという。

 具体的には、高級品と低価格品のどちらが好きか、ブランド品とオリジナル品のどちらが好きか、車に乗ってるかいないか、仕事志向か家庭志向か、インドア志向かアウトドア志向か、子供がいるかいないか、など、およそ300項目を会員一人ひとりについて予測する。

 例えば、28歳の東京在住の女性が、離乳食、おむつ、チャイルドシート、子供向けDVD、などを利用していた場合、かなりの確率で子供がいて、かなりの確率で車を持っていることが分かる。

 こうして分析して、151種類の属性項目(年収、既婚、車のメーカーなど)と、136種類の志向性項目を導き出している。これらの項目の値を波形グラフ化して、プロファイリングデータとして活用している。「代官山蔦屋書店と渋谷TSUTAYAでは、波形がまったく異なる」(毛谷村)。

講演の様子
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 波形を比べることによって、例えば、安室奈美恵のファン層と属性や志向性が似通っている商品は何か、なども分かるようになる。ハーゲンダッツのファン層と波形が似ていることが分かったら、コラボレーションなどを図るといった施策が打てるという。

 顧客DNAの第二弾では、未来を予測するPP(購買ポテンシャル)データベースを実現する。「自社製品を買いそうな人を知りたい」という需要に応えるという。現在暫定運用中で、2017年4月にリリースを予定している。将来的には、離反しそうな顧客を予測するといった使い方もできるようにするという。