2016年10月19日から21日まで東京ビッグサイトで開催中の「ITPro EXPO 2016」展示会場内の「青森県・新むつ小川原」ブースでは、2016年4月に本格稼働したばかりのデータセンター「青い森クラウドベース」を売り込んでいる。

ITpro EXPO 2016会場内の青森県・新むつ小川原ブースの様子
[画像のクリックで拡大表示]

 青い森クラウドベースは、青森県六ケ所村に立地。原子力燃料再処理工場を含むエネルギー関連施設の周辺で国や青森県などが推進する「むつ小川原開発計画」の誘致に応じて進出した。運営する青い森クラウドベース(青森県弘前市)は純民間企業で、テクニカルブレイン(東京・台東)、マルマンコンピュータサービス(青森県弘前市)、サン・コンピュータ(青森県八戸市)のIT関連3社による合弁企業である。

 説明担当者は「最大の特長は冷却効率だ」と話す。青い森クラウドベースは外気冷房と雪氷冷房を併用し、エアコンゼロの冷却を実現している。こうした取り組みは世界初だという。

 青森県の年間平均気温は10.4度で東京都より5度以上低い。もともと冷たい外気をデータセンター内に取り込んで冷却する。さらに、積雪を集めた雪山とデータセンターの間に冷水用の配管を設け、雪山で冷やした水を使ってデータセンター内を冷却する。空調に関わるエネルギー消費量は一般的な最新型データセンターの3分の1程度で済み、その分電力料金が安くなる。

青森県六ケ所村のデータセンター「青い森クラウドベース」の模型。左下に冷却用の雪を盛った雪山が見える
[画像のクリックで拡大表示]

 平屋建てのメリットも訴求する。耐荷重は1ラック当たり最大2トンで、最新鋭の機器を収容した重いサーバーラックも設置できる。都市部にあるビル型のデータセンターの場合は3ラック程度に分割する必要がある機器類を、1ラックに集約して運用効率を高められるという。

 現在は東北地方の企業や自治体がメインのデータセンターとして利用したり、東京の企業などがバックアップセンターとして利用したりしている。説明担当者は「東京から600キロメートル程度離れ、台風や落雷などの自然災害が少ない青森はバックアップセンター用途に最適だ。通信回線も充実させており、首都圏の企業のメインセンターとしても十分使えるはず」と話していた。