ガートナー ジャパンは2016年10月6日、東京・品川で開催中の「Gartner Symposium/ITxpo 2016」において、基調講演・続編1「デジタル・ビジネス・プラットフォーム:ビジネス・エコシステムを統合する」と題する講演を実施。ガートナー リサーチ部門 バイスプレジデント マーカス・ブロシュ氏が、エコシステムのプラットフォームが買い手と売り手、サービスプロバイダー、広告主など様々なプレーヤーを結び、統合していくビジョンを示した。

シリコンバレーの成功は、エコシステムから生まれている

 講演の冒頭、「全ての企業はビジネス・エコシステムの中にある。その中で自社がエコシステムを率先してリードする立場を目指すのか、それとも自社の未来を他社に決めさせるのか」とブロシュ氏は切り出し、シリコンバレーを例に、ビジネス・エコシステムを解説した。

 シリコンバレーはスタートアップが集まっていることで有名だ。スタートアップを支えるベンチャーキャピタル、スタートアップで働く大学生、協業する大手IT企業など、様々な企業が連携しながら、新しい物を生み出している。「これは個々の企業の成功ではない。エコシステムから生まれている」と同氏はいう。

ガートナー リサーチ部門 バイスプレジデント マーカス・ブロシュ氏
(撮影=大類 賢一、以下、同じ)
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 エコシステムに含まれるのは企業だけでなく、商品やサービスも含まれる。例えば自動車。これから新たに開発する自動車は、「つながるシステム」として設計され、様々なサービスが搭載される。

 「つながる自動車のサービスは、自動車メーカーから提供されるものではない。いろいろな企業のサービスを組み合わせて作られるものだ。いわば自動車そのものがエコシステムである。企業としてのエコシステムでありながら、自動車としてもエコシステムになっている」(同氏)。

デジタルプラットフォームは、小さく作って大きく育てる

 デジタルプラットフォームは、エコシステムを統合する中心的な基盤である。では、エコシステムのデジタルプラットフォームはどのように構築すればいいのか。

 同氏は「プラットフォームを作るには、『観察』『テスト』『拡張』の主要な3つのフェーズがある」という。観察は、エコシステムとそれを利用するメンバーで起こっているやり取りを理解し、仮説を立てるフェーズ。ここでは価値をどうやって生み出すかを見つけることが重要だ。テストは、プロトタイプを作り、迅速にテストするフェーズだ。テストユーザーから学んだことを何度も反復し、プラットフォームを進化させる。拡張は、プラットフォームをサポートするために必要なケイパビリティ、プロセス、テクノロジーを特定するフェーズだ。

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