ソフトウエアベンダーのセルテックは2016年10月4日から7日まで開催されている「CEATEC JAPAN 2016」で、IoT機器やAI(人工知能)技術向けのセキュリティ対策として、仮想化技術を組み込み機器へ適用する手法を示した。同社のベアメタル型ハイパーバイザー「FOXvisor」の応用例。高い性能が要求されるセキュリティソフトが搭載できない末端の組み込み機器でAIの活用を推進する。

CPU上で複数のOSを分割して制御するハイパーバイザー「FOXvisor」
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 同社営業部営業課マネージャーの小野昭裕氏は、クラウドシステムや一般的なコンピュータと比較して、IoT機器などエッジ側のセキュリティ対策が進んでいないことを指摘。組み込み機器向けのマイコンは、プロセッサやメモリーの性能が限られるため、ソフトによる対策は限られていた。仮想化機能により、セキュリティを強固にした領域を設けることで、OSや重要な情報を守れるという。

ハイパーバイザーでAIをセキュア領域に保護する階層図
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 FOXvisorは、組み込み機器向けに特化したハイパーバイザー。32キロバイトと容量が小さい点が特徴だ。ハードウエアに近い層で仮想化するため、ホストOS型に比べてセキュリティを高くできる。車両の制御といった高い安全性が必要なOSや、個人情報や著作権情報を扱うOSをセキュリティを高めた領域で動かすことで、不正なソフトウエアから守れる。同社は組み込み機器のような性能の低いプロセッサを搭載した機器でもAIの活用が広がるとし、仮想化技術が有用であるとした。

各CPUコアメーカーのセキュリティ対策(セルテック講演スライド)