NECは2016年9月29日、IoT(インターネット・オブ・シングズ)プラットフォーム「NEC the WISE IoT Platform」を発表した。製造業向けや小売業向けといった業種ごとに提供していたIoTサービスを横断する機能群で、ネットワーク接続方法やクラウド機能などを、構築済みの共通機能から選んで組み合わせてIoTシステムを構築する。システムを素早く構築して試したり、変更したりしやすい。

 共通機能は、NECが「5層モデル」と呼んでいたリアルタイム処理を重視したシステム構成を基にしている。5層モデルとはデータのデバイス、エッジ、クラウドの3層で扱い、ネットワークを「近距離」と「広域」の2層で接続するモデルのこと。各層で実装する機能を共通化して、構築済みソフトウエアを使ってシステムを構築する。例えば、デバイスとデバイス制御コンピュータの間をつなぐ「近距離ネットワーク層」には「有線接続」「Wi-Fi接続」「Bluetooth」といった方法があり、それぞれにNECが構築済みのソフトウエアを用意している。

 プラットフォームの名前にある「WISE」はNECの人工知能(AI)を使ったシステムの総称。顔認証や自然言語認識といった機能がある。IoTシステムでAIを使ったデータ分析をシステムに組み込んでいるため、名付けた。

 サービス事業開発本部長の戸田晴康氏は「システムを短期間で構築してほしいという要求が増えてきた。最適なシステムを丁寧に構築するよりも、ある程度メニュー化した機能で素早くシステムを構築して、『早く試したい』という顧客の声に応えていく」と話す。NECは構築済みの共通機能を「ビルディングブロック」、組み合わせるシステム構築方法を「モジュラーインテグラル」と呼んでいる。

サービス事業開発本部長の戸田晴康氏
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 料金体系は「まだ決まっていない」(戸田氏)という。共通機能ごとに利用時間、デバイス数、通信容量といった課金メニューを明確化していく方針だが、「まずは顧客と相談しながら料金を決めていく」(戸田氏)とした。