U-NEXTマーケティングとアドバンスト・メディアは2016年9月14日、電話対応を人工知能(AI)で自動化するコールセンターシステム「AIコンシェルジュ」の提供開始を発表した。アドバンスト・メディアのAI技術を使ったシステムで、コールセンターが持つ対応履歴の音声データを基にシステムが自動で音声対応をするもの。利用料金は電話4回線で月額50万円(税別)と、有人センターの半額以下に抑えた。

 AIコンシェルジュはコールセンターの音声応答業務を全てAIで自動化するサービス。AIがうまく処理できないと、自動的に有人応答に切り替わる。利用企業は、予約管理システムや料金計算システムなどの連携させたいシステムと、コールセンター応答の履歴を保存している音声データにアクセスするAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を整備する。U-NEXTマーケティングが過去の対応履歴から、音声対応用の辞書データベースを構築してシステムを運用する。システムは2~3カ月程度で導入できるという。

 U-NEXTマーケティングの溝辺和広代表取締役社長(写真1)は「AIを使った自動コールセンターを普及させるための価格を設定した」と話す。AIコンシェルジュから得るデータから新しいビジネス展開を見越して、価格を抑えた。同社の試算によれば、同規模のセンターを有人で構築・運用した場合、月額120万円以上かかるという。

写真1●U-NEXTマーケティングの溝辺和広代表取締役社長
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 英語や中国語などの外国語応答も追加料金無しで利用できる。まずは親会社であるU-NEXTのコールセンターに導入する。5年間で400社導入が目標。

 アドバンスト・メディアの鈴木清幸代表取締役会長兼社長(写真2)は「音声対応AIはコールセンターにかぎらない応用を期待している。コールセンターの音声対応データをフィードバックして自然な対話を目指す」と話した。AIコンシェルジュで得たデータを基に、雑談のような予測のつかない対話を自然にできるAI開発を目指している。データは個人情報に該当する部分を自動的に認識し、匿名化して収集する。

写真2●アドバンスト・メディアの鈴木清幸代表取締役会長兼社長
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