内閣官房のIT総合戦略室は2016年9月7日、児童手当てや保育施設の利用申し込み手続きの電子化を盛り込んだ「子育てワンストップ検討タスクフォース」のとりまとめ案を公表した。マイナポータルが本格稼働する2017年7月以降、順次オンラインで手続きができるようにする。行政サービスの案内や申請の漏れをなくすことを目指す()。

図●子育てワンストップサービスの全体イメージ
(出所:内閣官房IT総合戦略室)
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 とりまとめ案は、政府のIT総合戦略本部がマイナンバー制度の利用範囲を広げる「子育てワンストップサービス」として検討してきたもの。子育てワンストップサービスは、希望者が取得できるマイナンバーカード(個人番号カード)が必要となる。2017年7月にインターネットで本格稼働する「マイナポータル」を通じて順次利用できる。スマートフォンでも利用できるようにする。

 これまで児童手当ての手続きは自治体の窓口で申請するか、郵送する必要があった。2017年7月からオンラインで申請できるようにする。毎年6月の現況届も2018年6月以降、オンライン申請が可能になる。マイナンバーカードに記録された個人情報を利用するため書面や手入力が不要となり、所得証明書などの添付書類も省略できる。

 幼稚園や保育園、認定こども園などを利用するのに必要となる「支給認定」や「保育施設の利用申し込み手続き」などは、2017年9月からオンラインでの提出を可能とする。毎年4月入所分の申請手続きが前年の秋に集中することを踏まえた。入所後の現況届も2017年9月以降オンライン申請が可能になる。勤務先が手書きしていた就労証明書も電子化できるようにする。

 また、2017年7月から妊娠の届出もオンラインで提出できるようにして、妊婦の状況や子どもの月齢や年齢に応じて、乳幼児健康診査や予防接種のお知らせをプッシュ形式で通知する。メールに転送もできる。SNSに転送する仕組みも調整している。予防接種の履歴も、本人や保護者が閲覧できる。

 さらにマイナポータルでは、ひとり親世帯を対象にした行政サービスの情報を検索できるように検討する。毎年8月に行っている児童扶養手当ての現況届の提出について、2018年7月からオンラインで事前の日程調整や面談内容の予約ができるようにする。

 政府はこれらの手続きで自治体ごとに異なる必要な項目や実態について全市区町村に調査を実施。自治体の取り組みを流すため、子育てワンストップサービスに接続する方式を複数提示する。内閣官房はシステム整備に向けて2016年度中の特別地方交付税措置の要求を盛り込んだ。子育てワンストップサービスを機に、自治体の業務効率化やシステムの標準化・共同化も進めるという。