東京富士大学経営学部の隅田浩司 学部長 教授
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 東京富士大学経営学部の隅田浩司 学部長 教授は2016年6月30日、東京・品川の大崎ブライトコアホールで開催した「第2回イノベーターズセミナー」(日経BP社 日経ITイノベーターズ主催)で「戦略的交渉入門」と題した特別講演に登壇した。隅田教授は「人間には相手と合意したい心理的欲求がある。交渉で重要なのは、それに引っかからないこと」と話した。

 隅田教授は企業関係者や営業担当者にアンケートを実施し、社会心理学に基づいて交渉術を研究している。「交渉では心理の要素が強く影響する」(隅田教授)とし、セミナーでは交渉で注意するべき心理的効果を紹介した。参加者は配布された設定資料を元に、参加者同士で交渉を実践しながら講演を聴いた。交渉のシチュエーションは、時計を販売したいスイスの高級時計メーカー社長と、時計を買いたい百貨店の商品買い付けを任された責任者だ。参加者は価格や取り引き個数などを交渉した。

 隅田教授は講演と通じて「会話と対話の違い」を訴えた。会話は自分から譲歩して相手に合わせようとする心理的欲求に基づいていて、交渉に適していない。交渉の話し合いは対話であり、対話は互いの意見の違いを明らかにして争うことだという。

 「最小限の労力で相手にメリットを与え、自分は最大の利益を得ること」と、隅田教授は交渉の目的を説明した。目的のために、自分の強みを強調すること、相手の質問や条件提示にすぐに答えないこと、値段の交渉から入らないこと、などを気を付ける点に挙げた。

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